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「ネコですが、立派な社員」 3匹の“役職ネコ”が、会津鉄道に与えたチャンスかわいいだけじゃない!(2/4 ページ)

2007年1月、和歌山電鐵線貴志駅に、日本の民営鉄道初のネコの駅長として「たま駅長」が誕生したことをきっかけに、全国各地で同様の動きが出ている。会津鉄道の芦ノ牧温泉駅でも、現在は3匹のネコが働いている。ネコが地方の鉄道ビジネスにもたらした変化とは。担当者に話を聞いた。

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ばす駅長の跡を継いで

 3兄妹が働くのは、芦ノ牧温泉駅。その名の通り、渓谷美と湯量豊富な天然温泉である芦ノ牧温泉が有名な福島県会津若松市にあり、1927年に国鉄会津線の上三寄駅として開業。87年に会津鉄道に転換し、芦ノ牧温泉駅に改称した。

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3匹が働く芦ノ牧温泉駅

 同駅のネコ駅長のはじまりは、99年に地元の小学生に保護されたばす駅長だ。駅に住み着き過ごすうちに、地元で有名な駅ネコになっていった。たま駅長のデビューを知った当時の社員の発案により、2008年に名誉駅長に就任。以降ネコ駅長として仕事にまい進してきた。

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初代ご長寿あっぱれ名誉駅長のばす(公式Webサイトより引用)

 15年には、ばすが「芦ノ牧温泉駅初代ご長寿あっぱれ名誉駅長」に、地元住民の家で生まれたらぶが「二代目名誉駅長」に就任した。後輩の就任を見届けた翌年、ばすは虹の橋を渡った。名誉駅長として長きにわたり尽力してきたばすは同社によって社葬され、トロッコ車両AT-301の隣に埋葬された。その場所には、墓石の代わりに「花桃の木」を植え、今も後輩ネコたちの働きを見守っている。

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引退したぴーち施設長 施設長のヘルメットがよく似合ったという

 その後、17年にはぴーちが施設長に、21年にはさくらがアテンダントに就任した。残念ながら、ぴーち施設長はアトピーを発症したため大事をとって、20年に引退し、現在は小林さん宅で自宅警備を行う傍ら、時々出勤している。

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時々は事務仕事もするさくらアテンダント

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