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クレベリンで苦境の大幸薬品、希望退職を募集 「コストダウンを早急に」:景表法をめぐる措置命令で
大幸製薬は5月31日、希望退職者を30人程度募集すると発表した。同社は主力商品の「クレベリン」の販売不振などで業績が悪化している。
大幸製薬は5月31日、希望退職者を30人程度募集すると発表した。同社は主力商品の「クレベリン」の販売不振などで業績が悪化。希望退職の募集の理由について「感染管理事業の業績回復が不透明な状況の中では、抜本的な事業構造改革を要しており、現在、固定費の削減を中心にコストダウンを早急に進めております」と発表している。
対象者は1年以上同社に勤める、40〜59歳の正社員・無期雇用社員。募集期間は6月13〜22日で、退職日は7月31日を予定している。
クレベリンは、二酸化塩素を主成分とする衛生管理商品。一時はコロナ禍で売り上げを伸ばしていたものの、消費者庁が「空間に浮遊するウイルスや菌を除去」などの広告表示が景品表示法違反(優良誤認)であると指摘。同庁は4月15日、こうした広告の取りやめを命じる措置命令を下した。
これによる販売不振や返金見込みの計上などが影響し、同社の2022年1〜3月期の連結決算は17億4800万円の最終赤字だった。
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