えっ、1泊100万円の部屋が好調なの? 「稼働率が70%を超えた」衝撃:水曜日に「へえ」な話(2/5 ページ)
盛岡駅からクルマで1時間ほどのところにできた、高級ホテルが話題になっている。ホテル名は「ANAインターコンチネンタル安比高原リゾート」。2月にオープンしたところ、1泊100万円もする部屋が人気を集めているのだ。その理由を取材したところ……。
100万円の部屋
国内にインターコンチのブランドを掲げているホテルは10施設あるが、安比はどのような特徴があるのだろうか。全38室あって、客室は7タイプある。建物は3階建てなので、大きなホテルに慣れている人からは「こじんまりしているね」といった印象をもたれるかもしれない。施設内には、レストラン、クラブラウンジ、温泉大浴場、ジムなどがある。
このように書くと、「特徴らしい特徴はなさそうだけど。ひょっとして、特徴がないことが特徴?」と感じられたかもしれないが、宿泊料金を聞くと、懐が“ざわざわ”する人がでてくるはずである。最も安い部屋で、1泊7万円からである。このほかに、15万円の部屋もあるが、最も高い「プレジデンシャルスイート」(2人)は、1泊100万円からである。
出張の際に「どこに泊まろうかな。ここのホテルは9000円か、ちょっと高いな。あ、こっちは8500円! ここにしよう!」といった100円単位の攻防を繰り広げているビジネスパーソンにとっては、ちょっと信じられない話かもしれないが、100万円部屋の稼働率は想定以上の数字が出ていて、5月は70%を超えたのだ。
安比インターコンチの隣にあるホテルにも、1泊50万円ほどの部屋がある。盛岡の駅からクルマで1時間ほどかかるこのリゾート地に、1泊50万円もする部屋があるの? と失礼ながらに感じてしまったが、関係者に聞いたところ「利用者はそれほど多くはない」とのこと。そうした状況なので、業界関係者からは「100万円の部屋に泊まる人なんて、そんなにいないよ」などと冷ややかな目で見られていたが、予想を上回る形で利用客がここに来ているのだ。
ところで、100万円の部屋はどんな間取りをしているのだろうか。取材したところ、広さは306.90平方メートルである。部屋の中に入ると、10平方メートルのエントランスがあるので、一人暮らしをしている人からは「オレはその広さで生活をしているよ」と思われたかもしれない。
先に進むと、天井の高さ5メートルの部屋がある。広さは110平方メートル。部屋には、長方形の大きなテーブルがあって、椅子10脚が並んでいる。反対側にはL字のソファがあって、巨大なテレビーがどーんと設置されている。その奥にベッドルームがあって、広さは20平方メートル。ベッドが2つあって、ソファが備えられている。
部屋の中にある階段をのぼっていくと、ルーフバルコニーがあって、そこにもソファが用意されている(お金持ちはソファがお好きなのかしら?)。このほかにも専用キッチンがあったり、ひのき風呂があったり、トイレが3つあったり。なにもかもが規格外といった感じであるが、部屋の中に専用エレベーターが設置されていることにはびっくりである。
2人で利用するにはちょっと広すぎるのでは? トイレは3つもいらないでしょ! と思っていたが、ホテルの関係者に聞いたところ「友人や知り合いなどを呼ばれて、パーティーをされている方が多いですね」とのこと。
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