タピオカブームは終焉しても、ゴンチャの店がどんどん増えている理由:週末に「へえ」な話(1/5 ページ)
タピオカブームは終わった――。コロナ前はものすごく人気があって、店はどんどん増えていったのに、いまはどんどん閉店している。そんな状況の中で、タピオカを扱っている「Gong cha(ゴンチャ)」の店は増えているのだ。その理由を分析したところ……。
2018〜19年にかけて、流行したモノといえば何だろうか。「ん? 3〜4年前の話だよね。コロナ前に何があったっけ?」と思い出せない人も多いかもしれないが、18年の流行語大賞は「そだねー」、19年は「ONE TEAM」である。どちらもスポーツに関係することが受賞したわけだが、個人的には19年にトップ10入りした「タピる」に注目している。
18〜19年は「第3次タピオカブーム」と呼ばれていて、都市部を中心に専門店がどんどん増えていったことは記憶に新しい。そういえば、東京の原宿駅前に「東京タピオカランド」なるものが期間限定でオープンしていたっけ。
多くの人がぷにぷにとした丸い球体に熱くなっていたわけだが、タピオカが初めてブームになったのは1992年のこと。エスニックブームの影響を受けて、ココナッツミルクに混ぜて食べる人が多かった。第2次ブームは2008年に訪れる。このときはスプーンで食べるモノからストローで食べるモノに変わっていき、タピオカ自体も変化していた。黒く大きな粒になっていて、色が付いていたのだ。
そして、今回のブームである。東京商工リサーチによると、20年8月時点で、タピオカ店を営む会社は125社あった。19年8月は60社だったので、わずか1年で2倍に。いかに盛り上がっていたのかがよーく分かる数字である。
さて、「いま」はどうなっているのだろうか。FASHIONSNAP.COMの記事によると、19年、原宿にタピオカ店は26店あったが、21年には18店が閉店に追い込まれたという。(参照記事)
こうした状況を受けて、SNS上で「やっぱりブームは短かったよな」「コロナの影響があったかもしれないが、店が増えすぎていたよ」といった声があった。一部メディアでも「タピオカの終焉(しゅうえん)」といったタイトルの記事が出ていたが、個人的には「総論は正しくて、各論はちょっと違う」と思っている。
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