世代交代のアパ新社長、Slackは「令和の目安箱」 社員と対話重視で“トップダウン経営”から転換:元谷一志氏が就任
アパが世代交代を実施、代表取締役社長に元谷一志氏が就任した。従来のトップダウン経営から組織型経営に移行する。ホテル業界の「寡占化一番乗り」を目指すと強気の姿勢だ。
アパグループは4月1日、新体制での経営をスタートさせた。代表取締役社長に元谷一志氏が就任。元谷外志雄代表は、同社の会長に就いた。元谷新社長は、従来のトップダウン経営から組織型経営に移行し、ホテル業界の「寡占化一番乗り」を目指すと強気の姿勢を見せる。
トップダウン経営から組織型経営へ
同社は4月から新5カ年計画「AIM5(エイム・ファイブ)〜APA Innovative Movement」を始動。創業経営者がピラミッドの頂点に君臨し、企業を先導する「トップダウン経営」から「組織型経営」に移行していく意向を示した。
「私自身が三角形の重心となり、そこから熱を発し、最短最速で従業員に熱を伝え、組織を活性化させていく」(元谷一志新社長)
Slackを活用したコミュニケーション
組織型経営への変革の一環で、ビジネスチャットツール「Slack」も導入。副支配人以上に導入し、元谷新社長と従業員が直接コミュニケーションが取れるようにした。元谷新社長は「令和の記名付きの目安箱」であると話し、幅広い世代の考えをくみ取り、最適解を見つけていきたいと意気込んだ。
同社の21年11月期通期の連結決算は、売上高が904億円(前期比1.4%増)、経常利益が75億円(前期比約7.5倍)だった。これから27年までに売上高2000億円、経常利益450億円を目指す。時代によって変化するニーズに逐一対応し、「高品質」「高機能」「環境対応型」を軸に客室をアップデートしていくという。
「(計画名の)AIMには“標的”という意味がある。『ホテル業界の寡占化一番乗り』に標的を絞り、名実ともにホテル業界における圧倒的ナンバーワンを目指す」(元谷一志新社長)
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