今年の新入社員、ストレス耐性弱く? 育成に必要な3つのポイントとは:1700人にアンケート
シェイク(東京都千代田区)は、2022年度の新入社員約1700人を対象に行ったアンケート結果を発表。働く目的を「自己成長」と答えた割合が6割に上った。一方、ストレスマネジメントに苦手意識を持つ新入社員が多い傾向も判明した。
仕事に役立つ調査データ:
消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
企業研修や人事組織コンサルティング事業を行うシェイク(東京都千代田区)は、2022年度の新入社員約1700人を対象に行ったアンケート結果を発表。働く目的を「自己成長」と答えた割合が6割に上った。一方、ストレスマネジメントに苦手意識を持つ新入社員が多い傾向も判明した。
新入社員に「自身の苦手なこと・弱み」として当てはまる項目を尋ねたところ、「ストレスがかかる状況であっても、冷静に物事に取り組むこと」を選択した割合が48.9%に上り、10個ある選択肢の中で最も高い結果となった。
次いで「高いレベルの目標の達成に向けて、自分の能力を信じて行動すること」が37.0%、「自分の言動によって、他者に影響を与えること」は36.6%だった。
自己成長を重視
「働く目的」は何かの問いに、最も多かった答えは「自己成長」で61.7%、次いで「やりがい」が56.2%、「収入」が50.2%だった。「働くにあたって楽しみなこと」は、「新たな知識・スキルが身につくこと」と答えた人が60.9%を占めた。
また、「現在所属している会社で長く働き続けるための条件」として「成長できること」を選んだ新入社員が37.8%と、21年度と比較し12.3ポイントも増加した。
どのようなときにモチベーションが高まるかを尋ねたところ、上位3つは「誰かから成果や努力を認められたとき」「自分自身の力で目標を達成したり、ものごとをやり遂げたとき」「自分自身の成長を感じたとき」となり、「承認」「達成」「成長」がモチベーションにつながる傾向が見えた。
「自分の得意なこと・強み」は何?
「自分の得意なこと・強み」は何か尋ねた。最も多かったのは「他者の思いや考えを理解し、信頼関係を築くこと」で53.3%と半数を占めた。
「働く目的」として「仲間とのつながり」と答えた新入社員は29.8%と2年連続で増加、「働くにあたって楽しみにしていること」の問いに「チームで協力して仕事に取り組み、成果を出すこと」と答えた新入社員は50.6%と、人間関係やチームで仕事をすることに関心を持っている新入社員が多いことがうかがえた。
調査結果から、シェイクは「22年度新入社員は自己成長や他者とのかかわりへの関心が高く、他者との関係構築を強み、ストレスマネジメントを弱みと認識していることが分かった。このような傾向を踏まえた育成が効果的になる」とコメントした。
調査は、22年度新入社員を対象に4月2日〜5月3日にインターネットで行った。有効回答数は1739人。
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