働く女性の50%が「燃え尽き症候群」 ハラスメントを受けた割合は?:ストレスレベルが上昇(2/2 ページ)
デロイト トーマツ グループは、働く女性を対象に実施した世界調査「Women @ Work 2022: A Global Outlook」の日本版を発表。日本の女性は50%が「燃え尽き症候群」であることが分かった。
過去1年でハラスメントを受けた割合が増加
「過去1年の間に、ハラスメントやマイクロアグレッションなどを経験した」と回答した割合は、日本/グローバルともに21年調査時よりも増加した。特に日本の女性の回答割合は、45%から64%へと大きく増加している。
マイクロアグレッションとは、特定の属性の人を無自覚に傷つける日常的な言動であり、バイアス、思い込みに基づいた相手を傷つけるような発言のほか、「男性中心になりがちな場に呼ばれない」「会議で発言する機会が少ない」「インフォーマルなやりとりや会話から排除される」などの職場における疎外が含まれる。
中でも、リモートワークと出社を組み合わせたハイブリッド型で働く女性は、完全リモート型や完全出社型で働く女性に比べて、過去12カ月間におけるマイクロアグレッションの経験率が高い傾向が見られた。柔軟な働き方が可能な一方で、異なる働き方をするメンバー間での包摂的な環境づくりが課題として浮き彫りになってきているという。
本調査の結果から、インクルーシブな文化を作り出し、従業員をサポートし、ウェルビーイング向上を促進している組織で働く女性の割合は世界でもわずか5%、日本では3%にとどまっていることが分かった。加えて、多くの女性はこの1年間でストレレベルが上昇し、ハラスメントやマイクロアグレッションの経験も増加している。
コロナ禍で柔軟な働き方が普及したが、制度整備だけでなく、ストレスやハラスメントなどへの対策も含め、インクルーシブで信頼性の高い文化を構築していくことが重要とし、「働く女性に対する支援のみならず、表出していない構造上の課題をも意識したダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進が必要」(同社)としている。
「経営者があらゆる場での公平性の担保や不均衡の是正を強く意識し、リーダー層をはじめとする多くの男性に対してもジェンダーバイアスを除外する学習機会を継続して提供するなど、より一層積極的な行動が求めらる」(同社)
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