「イカゲーム」続編の制作決定 言葉一切なしの広告ビジュアルに注目集まる:Netflixが正式発表
アメリカの動画配信大手、ネットフリックスは6月13日、韓国の人気ドラマ「イカゲーム」のシーズン2を制作すると正式発表した。キービジュアルも同時に公開。言葉を介さずとも不気味さが伝わる広告手法に、SNS上では期待の声があがる。
米国の動画配信大手、ネットフリックスは6月13日、韓国の人気ドラマ「イカゲーム」のシーズン2を制作すると正式発表した。キービジュアルも同時に公開。言葉を介さずとも不気味さが伝わる広告手法に、SNS上では期待の声があがる。過去10年で初の会員数減と逆風にさらされる同社は、人気シリーズの続編投入で、巻き返しを図りたい考えだ。
同作は、さまざまな境遇から困窮した人生を送る大人たちが巨額の賞金を目指し、命がけで昔ながらの子どもの遊びに挑む究極のサバイバルスリラーだ。2021年9月17日に配信開始後、4週間で1億4200万世帯が視聴し、日本をはじめ、米国、ブラジル、フランス、など世界94カ国で「今日の総合TOP1」を獲得。当時のネットフリックス史上最大の記録を出した大ヒットシリーズだ。
米アカデミー賞の前哨戦とも言われる放送映画批評家協会賞のテレビ部門で作品賞・外国語作品賞・主演男優賞の3つの賞のノミネートをはじめ、さまざまな賞を受賞し注目を集め、同年の流行語大賞にノミネートされたり、ハロウィンで「イカゲーム」の登場人物の仮装がはやったりと、世界的な社会現象を起こした。
シーズン2制作発表と同時に公開されたビジュアルには、イカゲームのシンボルマーク「○△□」のマークと、“だるまさんが転んだ”を連想させるゲームで鬼役だった少女のロボットらしき顔、その目に「2」と光る数字などが描かれている。そのほかに作品に関する説明文は一切載っていない。
このビジュアルの手法に対し、SNSでは「必要最小限の要素だけで、前作を見た人には確実に届く表現」「切れ味がある」などと評価する声が多数あがっている。言葉を使わずとも「イカゲーム」の不気味さが一目で分かる強いインパクトのあるビジュアルとなっている。
同作を手掛けたファン・ドンヒョク監督は、「昨年、シーズン1を世に送り出すまでに費やした歳月は実に12年。ところがその作品は、わずか12日間でネットフリックス史上最大の視聴者数を獲得したドラマとなりました」と説明。主人公たちの名前を挙げて「ギフンが帰ってきます。フロントマンも帰ってきます。スーツ姿のめんこ男にもまた会えるかもしれません。まったく新たなゲーム、そして最高の物語をご用意して、皆さまをお待ちしています」とコメントしている。
ネットフリックスは4月の22年度第1四半期決算で、世界の会員数が過去10年で初めて減少したと報告。当初は3か月前と比べ250万人増加すると予測していたが、結果は20万人減少し2億2164万人となっていた。
記録的なインフレで娯楽への支出が鈍っているほか、「ディズニー+」や「アマゾンプライム」などライバル社との顧客獲得争いも激しくなってきている。今回、大人気シリーズの続編投入で、逆風をかわしたい狙いだ。
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