2015年7月27日以前の記事
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4年間で15%→36%に カプコンの営業利益率はなぜ急上昇したのか妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(4/7 ページ)

今回取り上げるのはカプコンです。モンスターハンターやバイオハザードなどの人気ゲームを提供している企業で、家庭用ゲーム機向けのゲームソフトをメインに提供しています。営業利益の推移を見ると、20年3月期は大きく伸びていて右肩上がりで成長を続けています。どうして利益率が伸びていたのでしょうか?

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旧作タイトルの資産化

 また、デジタル化には単純にコストが下がるだけではない、もう1つの大きな好影響があります。それが旧作タイトルの資産化です。

 実は利益の増加に伴って、旧作販売本数も伸びていることが分かります。

 特にカプコンが高品質タイトルと呼んでいる、リッチな人気コンテンツに関しては数年にわたって大きな売り上げがあり、例えば「バイオハザード7」に関しては、発売から6年目の22年3月期に入っても180万本が販売されました。

 減収増益となっていた20年3月期にも、旧作タイトルが1420万本から1820万本へと大きく伸びています。旧作タイトルの開発コストは支払い済みで利益率が高いですから、旧作タイトルの販売本数が増加する中で利益率が上昇していたというわけです。

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