「Internet Explorer」の次は「Windows 10」に要注意? マイクロソフトが心配する次の危機(3/3 ページ)
米マイクロソフト(MS)がWebブラウザ「Internet Explorer」のサポートを終了した。サポート終了間近の製品の状況をまとめた。
日本MS 「IT製品はコストではなく戦略的投資」
これらの製品のサポート終了に関して、MS側はどんなスタンスなのだろうか。日本MS広報は「Windows 10は15年に発表した製品で、現在は最新OSとして『Windows 11』(21年6月発表)が出ている。PCのサイクルを考えると、25年に発売10年となるWindows 10がサポート終了時点も現役で稼働しているのはあまり想定していない」とした上で「日本の企業ではIT製品が戦略的投資ではなく、コストだと見られる傾向がある」と日本の課題を指摘した。要するに無駄な出費とみられることが多いということだ。
「同じPCやOSを長年使うと、パフォーマンスが低下する。是非最新のPCとOSを活用して業務の生産性を高めてほしい」(日本MS)
2029年までサポートのIEモード 「『まだ7年もある』と思わないで」
サポートを終了し、起動不可となった「IE」に関しては、代替機能として「IEモード」を提供中のMS。IEモードのサポート期間をMSは「少なくとも2029年まで」としているが、これについて日本MS広報は「『まだ7年もある』と思わないでほしい」と警鐘を鳴らし、計画的な対応を求めた。
IEモードを使う組織がある一方で、IEのサポート終了を機に、内部のシステムを抜本的に見直した企業や官公庁も多いだろう。日本MSは「IEのサポート終了で、WebブラウザをIEにこだわる理由がなくなった。Microsoft Edgeを含め、世の中には優れた製品がたくさんあるため、今回のサポート終了をDX推進のチャンスと捉え、最新システムに積極的に移行してほしい」と呼び掛けている。
関連記事
- 「Internet Explorer」サポート終了に自治体「なんで急に」報道 Twitterで「さすがに草」などの声
米マイクロソフトが「Internet Explorer」のサポートを終了したことに関連して、TBSの取材内容が話題となっている。 - 「Internet Explorer」サポート終了で、東京・調布市「なんで急に」報道 自治体DXに必要な“たった1つ”のこと
「Internet Explorer」サポート終了で、東京都調布市の職員が「なんで急に」とコメントしたとする報道がTwitterで話題となっている。自治体DXの推進に必要な視点を考察した。 - Webブラウザの世界シェアランキング 3位「Edge」、2位「Safari」、“圧倒的王者”のシェア率は?
Web解析サイト「StatCounter」の情報から、Webブラウザの世界シェアと日本国内におけるシェアを改めて確認してみた。 - 「Internet Explorer」サポート終了も「IEモード」で“ゾンビ化” 本当の混乱は7年後?
米マイクロソフト(MS)がWebブラウザ「Internet Explorer」のサポートを終了した。MSはMicrosoft Edge非対応のページやサービスを利用できる互換機能「Internet Explorer モード」をEdgeで提供しており、終了したはずのIEが“ゾンビ”のように存続することになる。 - 【準備OK?】米マイクロソフトの「Internet Explorer」、6月16日起動不可に 必要な対策とシェア率は?
米マイクロソフト(MS)が1995年から提供するWebブラウザ「Internet Explorer」(インターネットエクスプローラー、IE)が6月16日(現地時間6月15日)でサポートを終了する。対策などをまとめた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.