人気のビジネス書ランキング 『人は聞き方が9割』を抑えた2作品は?:22年上半期
本の要約サービス「flier」を運営するフライヤーは、2022年上半期におけるビジネス書の人気ランキングを発表。1位は『できる人は、「これ」しか言わない』(大塚寿/PHP研究所)が選ばれた。
本の要約サービス「flier」を運営するフライヤー(東京都千代田区)は、2022年上半期におけるビジネス書の人気ランキングを発表した。1位は『できる人は、「これ」しか言わない』(大塚寿/PHP研究所)が選ばれた。
ランキングは、「flier」の有料会員を対象に、スマートフォンアプリとWebのアクセス数(紹介書籍の要約閲覧数)を合算し順位付けした。集計期間は21年12月1日〜22年5月31日。
2位は『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』(内藤誼人/明日香出版社)、3位は『人は聞き方が9割』(永松茂久/すばる舎)、4位は『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』(大平信孝/かんき出版)――と続いた。
上位4本は20年以降に発刊された書籍がランクイン。一方、5位は03年発刊の養老孟司著『バカの壁』(新潮社)が入り、根強い人気を見せた。
テレワーク時代のスキル求める読者
1位の『できる人は、「これ」しか言わない』は、短い言葉でいかに伝えたいことを伝え切るかといった、ビジネスシーンで活用できる内容をまとめている。特にコロナ禍で急速に広まったリモート会議など、画面越しでのコミュニケーションで「一瞬で心をつかむスキル」など、今高まっているニーズに応える一冊だ。
2位の『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』は、怠けがちな心を奮い立たせるノウハウ本。テレワークなど、会社以外の場所で仕事する際にエンジンがかかりにくい人に向けた、前向きに自分をコントロールできる内容となっている。
3位の『人は聞き方が9割』は、昨年、一昨年と「一番読まれたビジネス書」(日販調べ)として大ブレイクした『人は話し方が9割』の続編。豊かなコミュニケーションでは「話すこと」と「聞くこと」は表裏一体で、ここで紹介されている傾聴の方法はWebでのやりとりにも生かせるという。
フライヤーはランキング結果について、「03年に刊行され平成で一番売れた新書の『バカの壁』が5位に入るなど、ロングセラー本が再注目されている傾向がうかがえる」と指摘。ほかにも、「コミュニケーションへの関心の高さを思わせる本が注目されている」とコメントしている。
関連記事
- 刺身に電気を流して「アニサキス」撲滅 苦節30年、社長の執念が実った開発秘話
魚介類にひそむ寄生虫「アニサキス」による食中毒被害が増えている。この食中毒を防ぐため、創業以来30年以上に渡り、アニサキスと戦い続けてきた水産加工会社がある。昨年6月、切り身に電気を瞬間的に流してアニサキスを殺虫する画期的な装置を開発した。開発秘話を社長に聞いた。 - 使いやすさより可愛さ! 台湾で立体型の交通系ICカードが大ヒットするワケ
改札機にかざすだけで列車に乗れ、店舗での買い物にも使える交通系ICカード。カードだから当然、フラットな形をしているが、お隣の台湾では少し事情が違う。フラットではなく、キャラクターなどをあしらった立体型のカードが主流だ。日本でいま話題のヤクルトや、森永のミルクキャラメルの箱を模したものなど、企業とコラボしたユニークなアイテムがそろう。いったい、なぜ作ったのか。そこには、日本企業にも参考になる、常識を覆すものづくりのアイデアと、確たる販売戦略があった。 - 新幹線から富士山見やすく――JR東海、車内スペースを改良 狙いは?
JR東海は東海道新幹線の最新車両「N700S」を2023〜26年度にかけて、追加で19編成投入すると発表した。追加投入にあたり、車内スペースを一部改良。多目的室の窓の高さを変更し、車いす利用者がより景色を楽しめるようにする。改良の狙いを担当者に聞いた。 - 「イケアのサメ」に「ニトリのネコ」家具大手ぬいぐるみ なぜ人気?
「イケアのサメ」に「ニトリのネコ」――。大手家具メーカーの”看板商品”とも言えるぬいぐるみの人気のわけを探る。 - 味の素“シンプルすぎる”レシピ 10年前に開発したメニューがいま大人気の訳
味の素が開発したレシピが「シンプルすぎる」と大きな話題を呼んでいる。豚ひき肉のかたまりをマヨネーズで味付けし、そのまま焼くだけ――。Webサイトにアクセスが集中し、一時パンクするほどの注目を集めたレシピは、2010年に開発したもの。なぜいま、反響を呼んでいるのか。開発した経緯などを担当者に聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.