2015年7月27日以前の記事
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中国格安EV「宏光MINI」は自動車業界のiPhone? 100万円以下のソックリEV続々登場浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(4/5 ページ)

日本では日産自動車が軽電気自動車『SAKURA』を発売し、格安EVに期待が高まっている。本連載で1年前に紹介した世界で一番売れているEV「宏光MINI」は、累計販売台数73万台を達成。中国では二匹目のドジョウを狙い、100万円以下のEVが次々登場し、早くも明暗が分かれつつある。

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長安汽車は安全性とエンタメで差別化

 6月10日に国有大手の長安汽車が発売した超小型EV「Lumin」も、宏光MINIに合わせて3〜5万元(約60〜100万円)の価格になると予想されていたが、ふたを開けてみると1.5倍ほど高い4万8900〜6万3900元(約99万〜130万円)だった。

 宏光MINIは、3万元台の最安版ではエアコンを、4万元までのバージョンはエアバッグを装備していない。長安汽車は宏光MINIやQQ 氷淇淋の最安バージョンが「注目を集めるための戦略的価格」で、実際にはそれほど売れていないと分析し、実利を優先してラインアップに入れなかった可能性がある。

 Luminは価格が高い分、宏光 MINIより車体がやや大きく、スマートロック機能や映像コンテンツを楽しめる車内ディスプレイを搭載するなど、走行体験の向上にも気を配ったバランスの取れた製品となっている。エアバッグも標準装備しており、安全性でも一歩抜きんでている。

 Luminは発売11時間で予約数が1万5800台に達し、出だしは絶好調だ。


長安汽車の超小型EV「Lumin」は、宏光MINIなどより価格が高いが、走行体験の向上にも気を配り、バランスが取れている(出典:長安汽車、Webサイト

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