先細りのガム、台頭するグミ 「お口の中」の主役が劇的に変化した理由(1/4 ページ)
ここ数年グミ市場が盛り上がっていることをご存じだろうか。明治の推計によると、2021年のグミの市場規模は約600億円超。この10年で約2倍に増加し、ガムや錠菓(タブレット菓子)、清涼菓子を逆転した。
ここ数年グミ市場が盛り上がっていることをご存じだろうか。明治の推計によると、2021年のグミの市場規模は約600億円超。この10年で約2倍に増加し、ついにガムや錠菓(タブレット菓子)、清涼菓子を逆転した。
これらの商品を仕事中や外出時にサクッと口に入れていた人も多いだろう。カバンやオフィスにストックしていたりコンビニで買ったりと、どちらかといえば“外向きの商品”という印象が強い。
なぜグミがこれほど支持されているのか。明治でグミやガムなどを担当するマーケティング本部吉川尚吾氏は2つの理由があると分析する。
1つ目は、喫食シーンの増加。2005年頃からさまざまな味を詰め合わせた大袋商品が発売され、家にストックして子どもたちに食べさせる動きが出始めた。また、14年頃からは職場で小腹を満たしたり気分を切り替えたりする時に食する「ビジネスシーン」での需要も増加。子どもからビジネスパーソンまでターゲットが拡大している。
2点目は、グミに慣れ親しんだ層がじわじわ増え始めていることだ。日本初のグミは明治が1980年に発売した「コーラアップ」。発売から40年以上がたち、子どものころにグミを食べたことがあるという世代が増え、市場ボリュームが拡大し続けてきたワケだ。
コーラアップは当初、子どもをターゲットに発売。グミの弾力を調整し子どもでも食べやすい噛み応えとしたほか、当時人気のコーラフレーバーが受け、小学生男子を中心に大ヒットとなった。
98年には休売となったものの、2008年に発売当時小学生だった30代男性をターゲットに再発売。弾力もかみ応えのあるハードタイプとした。
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