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ホンダが“乗り物酔いしづらい”車を開発 きっかけは社員も酔ってしまった3列目:ステップワゴンを全面刷新(2/4 ページ)
ホンダが「STEP WGN(ステップ ワゴン)」を7年ぶりに全面刷新した。新型ステップワゴンは「乗り物酔いをしづらくする工夫」を施したという。なぜホンダは乗り物酔いに注目したのか。
ポイントは「視界」「音」
「乗り物酔い」は目から入ってくる情報と耳で感知される情報にずれが生じ、脳が混乱することで起きるといわれている。
最初に注目したのは「視界」だ。
蟻坂氏は「まずはとにかく視界を広くすることに努めました。視界が狭いと姿勢が悪くなり、軸が曲がってしまいます。前方が見えにくいと横を向くなどして姿勢が崩れ、頭部をしっかり支えられなくなるため酔いやすくなってしまいます。新型ステップワゴンでは、どのシートからもしっかり前が見える、前が見やすい視界を作りました」と話す。
新型ステップワゴンは、1列目から3列目にかけてヒップポイントを徐々に高く設定し、高低差をつけることでどの席からも前方が見えるようにした。さらに、2列目シートの形状に工夫を凝らし、頭部のクッションを小さくした。
また、ドア断面に厚みを持たせ、上面と表皮の境目に光の面と影を作ることで水平視野を強調。視野を安定させた。これらの工夫によって、3列目からも運転手同様の景色が見えるようになった。
蟻坂氏は「乗り物酔いの原因となる違和感や不快感を徹底的にそぎ落とし、快適さを追求しました。一般的に1番酔いやすいとされる3列目は、従来モデルと比較してシートクッションは最大で21ミリ、シートバックは最大で16ミリ厚くし、45ミリ高く設定しました。長距離の移動でも疲れにくい、快適に過ごせるシートを実現しています」と話す。
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