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フリーランスはインボイス制度にどう立ち向かう?:よく分からない(3/4 ページ)
インボイス制度が2023年にスタートする。いまだによくわからない、どうなるのだろうかと不安に感じているフリーランスは多い。
仕事のプロセスを明示する
しかし、消費税の負担のみが増えるとなると、ビジネス上では大きな問題だ。仕事のプロセスを含めた付加価値を見直し、10%以上の売上アップを図らなければならない。
企業対企業のビジネスと違い、フリーランスへの発注の場合、正式な見積りと発注書というプロセスを省いた取引も少なくない。多少の業務の負担が増えても、「予算の問題で…」「今回はなんとか…」など、あいまいなうちに請求額が決まってしまうことも少なくない。
「適格請求書発行事業者」となる以上は、自分の仕事のプロセス(工程+作業量)に応じた見積り書の作成がまず必要だ。「一式」の見積書は簡単かもしれないが出してはいけない。仕事のプロセスを明確にし、そのプロセスに応じた金額を明示する必要がある。そして、プロセス上、変更が起きた場合は、堂々と修正見積を提出する。あくまで、仕事の内容と金額を一致させる努力をしてみよう。
発注側の責任も生じるだろう。これまでは、「免税事業者だから」という甘えもあったかもしれないが、これからは、「一事業者」として尊重し、サポートすることも必要だろう。
今回のインボイス制度、フリーランスの人にとって、大きな影響を与えることは間違いなく、仕事のプロセス、特に見積り作成と契約に関するプロセスは、勇気を持って再交渉していくべきだろう。
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