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7月末の次回FOMCは、0.5%利上げか0.75%利上げか?
世界が米FRBの金融政策に注目する次回FOMCが、7月26〜27日に開催される。前回、想定外の0.75%という大幅な利上げを敢行した6月のFOMCだったが、その議事要旨が6日に公開された。
米連邦準備理事会(FRB)は7月6日、前回6月14〜15日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公開した。このFOMC開催後の22日、パウエル議長は米上院銀行委員会の公聴会でタカ派的証言を継続。優先するインフレ対応のため、7月のFOMCも0.5%か0.75%の大幅利上げになるとの見通しを示した。
議事要旨では、物価上昇圧力が続いた場合、FRBは「さらに抑制的な」措置を講じる可能性がある、とFOMC参加者が見ていることも示された。
7月13日には米6月消費者物価が発表
次回FOMCまでの主要な米経済発表は次の通り。8日に6月雇用統計、13日に6月消費者物価、15日に「7月ミシガン大学消費者マインド指数」と続く。
パウエル議長は、6月の0.75%利上げを敢行した際に消費者物価と消費者マインド指数への注目に言及。これらの発表はいつも以上に注目が集まる。さらに、米FRBが何よりも優先するインフレ対応重視から、今後予想される金利上昇は景気へのダメージとならないのか。米国がリセッション(景気後退)に入るのかどうか、米FRBのかじ取りを世界は注目している。
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