欧米で「Katsuブーム」が起きているのに、日本のカツ専門チェーンが進出しないワケ:スピン経済の歩き方(1/6 ページ)
欧米で「カツブーム」が起きていることをご存じだろうか。6月、串カツ田中ホールディングスが米国に進出する話をリリースしたが、なぜ他の店は展開しないのか。背景に何があるのかというと……。
あの「串カツ田中」が米国に進出して、「カツサンドカフェ」を展開していくという。
6月25日、串カツ田中ホールディングスが新ブランド「TANAKA」の1号店を米国のポートランドにオープンした。この店は日本の串カツ田中とはかなり趣の異なる、おしゃれなカフェで、「カツサンド」がウリだという。
なぜ串カツから串を抜いてパンに挟むという業態替えをしたのか。その理由を串カツ田中自身はこう説明している。
『お酒メインの居酒屋では文化的な違いもあり、アメリカでは受け入れられにくく、多店舗展開しづらいため、新業態のカフェブランドを構築いたします。寿司やラーメンは「Sushi」、「Ramen」としてアメリカの食文化に浸透しており、アメリカ全土で出店が続いています。それに次ぐ日本の食文化としてカツサンド「Katsu Sando」としてアメリカの食文化となりうると考えています』(プレスリリース6月14日)
実は今、欧米を中心にトンカツやカツサンドの人気が爆上がりしているのだ。例えば、ニューヨークやロンドンでは近年、流行に敏感な人たちを中心に「Katsu Sando」の人気が高まり、インスタに映える「Katsu Sando」の写真もアップされており、専門店もオープンしている。
という話を聞いても、あまり驚かない人も多いだろう。YouTubeには以下のように、日本の「カツ」に舌鼓を打つ欧米人の動画が多く投稿されている。
『アメリカ人初めてのかつ丼に大感激Trying Tonkatsu』
『想像を超えた!フランス人が豚カツに感動【とんかつと特大エビフライの最強コンビ】海外の反応』
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