何度も使える「2750円のタオル」は、なぜ1週間で完売したのか:水曜日に「へえ」な話(1/5 ページ)
タオルの価格は2750円――。この話を聞くと「高いなあ」「誰が買うの?」と思われたかもしれないが、吸水スポンジメーカーのアイオンが発売したところ、売れに売れているのだ。高価なタオルは、どのような構造をしているのかというと……。
「2750円のタオルはいかが?」――。
このように言われると、どのように感じるだろうか。多くの人は「た、高いよ。100円ショップでも、ふんわりしたモノを買えるでしょ」と思われたかもしれないが、筆者も同じ意見である。
一般的に「高級タオル」をうたっているブランドのタオルを見ても、2000〜3000円も出せば、2〜3枚入っていることが多い。こうした相場を考えると、「2750円のタオル」がいかに“高い”かがよく分かる。
庶民にはなかなか手がだせないタオルを2月末に発売したところ、わずか1週間で完売。その後も、つくっては売れて、つくっては売れてを繰り返して、現在(4月26日時点)も品切れ状態が続いている商品がある。吸水スポンジメーカーのアイオン(大阪市)が開発した「STTA(スッタ スティックタイプ)」である。
アイオン? STTA? 見たこともなければ、聞いたこともない人も多いかもしれないので、簡単に紹介しよう。STTAは、通勤や外出時に持ち運びができるスティック型のタオルである。サイズは、直径40ミリ、高さは155ミリで、重さは63グラム。パッと見たところ「小さな水筒かな」と感じられるほど、細長い形をしている。
同商品の最大の特徴は、濡れたモノをサッと拭いて、すぐに乾かすことができること。普通のタオルやハンカチであれば、水を吸ってしまうとポケットなどにしまいづらくなるが、これは違う。絞るとすぐに吸水力が復活して、何度でも使うことができるのだ。
関連記事
- ちょっと前までブームだったのに、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか
どうやら「高級食パン」のブームが終わるようだ。最近、さまざまなメディアがこのように報じているわけだが、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか。その背景には、2つの理由があって……。 - 丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。 - キユーピーの「ゆでたまご」が、なぜ“倍々ゲーム”のように売れているのか
キユーピーが販売している「そのままパクっと食べられる ゆでたまご」が売れている。食べことも、見たことも、聞いたこともない人が多いかもしれないが、データを見る限り、消費者から人気を集めているのだ。なぜ売れているのかというと……。 - タピオカブームは終焉しても、ゴンチャの店がどんどん増えている理由
タピオカブームは終わった――。コロナ前はものすごく人気があって、店はどんどん増えていったのに、いまはどんどん閉店している。そんな状況の中で、タピオカを扱っている「Gong cha(ゴンチャ)」の店は増えているのだ。その理由を分析したところ……。 - なぜ「時速5キロの乗り物」をつくったのか 動かしてみて、分かってきたこと
時速5キロで走行する乗り物「iino(イイノ)」をご存じだろうか。関西電力100%子会社の「ゲキダンイイノ」が開発したところ、全国各地を「のろのろ」と動いているのだ。2月、神戸市の三宮で実証実験を行ったところ、どんなことが分かってきたのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.