生活費高騰による家計への影響 2位「水道光熱費」は月5200円アップ、1位は?(2/2 ページ)
松井証券は「家計管理に関する実態調査」を実施した。生活費が高騰したことで家計に影響があった費目の1位は「食費」で、金額は月8887円アップした。
無駄遣いへの意識
無駄遣いへの意識について家計管理をしている人としていない人で比較した。家計管理をしている人で無駄遣いをしてしまう人は50.2%、一方で、していない人では48.0%と、家計管理の有無に関係なく無駄遣いをしてしまう人は約半数いることが分かった。
「無駄遣いだと感じる項目と感じない項目」を、過半数を境界線として調べた。「自分へのご褒美としての飲食代」は無駄遣いと答えた割合は52.5%と半数を超え無駄遣いと考える人が多い結果に、「仕事中の間食代(おかし、ガム、コーヒーなど)」は無駄遣いとした割合は49.7%で無駄遣いではないと考える人の方が多い結果だった。
「サブスクリプションサービス代」(61.5%)や「宅配サービスで送料無料にするための追加購入代」(70.8%)も無駄遣いと感じている人が多かった。無駄遣いとして回答の割合が最も多かったのは「ATM手数料代」(86.9%)だった。無駄遣いの平均額は年間25.5万円であった。
生活費の高騰による、家計への影響は?
生活費の高騰による家計への影響を実感した人の割合は、「資産形成/運用をしている人」で78.2%、「資産形成/運用をしていない人」でも76.4%と、資産形成/運用の有無に関係なく、両者とも約8割が家計への影響を実感していた。
家計管理をしている人の割合は、「資産形成/運用をしている人」で58.2%、「資産形成/運用をしていない人」では40.8%と、「資産形成/運用をしている人」の方が約1.4倍多いという結果になった。さらに、家計の見直しをした人の割合は、「資産形成/運用をしている人」で31.8%、「資産形成/運用をしていない人」では24.7%と差が見られた。
8月に大手4社が電気使用料金を値上げすると発表、秋に小麦などの食品の一部値上げも想定されている。家計への影響はまだ収まらなさそうだ。
調査は5月に、インターネットで行った。対象は20〜60代の男女で、有効回答数は男性300人、女性300人の計600人だった。
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