最後の「アンナミラーズ」閉店の衝撃 超人気ファミレスが衰退した理由と、「かわいい制服」の果たした役割:長浜淳之介のトレンドアンテナ(1/5 ページ)
アメリカンファミレス「アンナミラーズ」の日本に残る最後の店舗が閉店する。かつて絶大な人気を誇ったのに、なぜ店舗数が減っていったのか。背景を考察する。
アメリカンファミレス「アンナミラーズ」の、日本で唯一残っていた店である高輪店(東京都港区)が8月31日に閉店する。6月14日に閉店が発表されて以来、同店には連日ファンが殺到し、長蛇の列ができている。あまりの過熱ぶりに、整理券を配布しているほどだ。
高輪店は午前9時に開店する。ところが先日、3連休の間にお店を訪問すると、開店の1時間前となる午前8時で、すでに2時間半待ちとなっていた。8時30分を過ぎた頃から、店員が整理券の配布を始めるが、90分までの時間制だった。キャパシティーのこともあり、20組くらいずつを店内に案内するシステムだった。整理券番号が20番台半ばだった筆者は、10時30分の案内となった。
行列に並んでいるのは、おおむね30代後半以上の男女で、かつてアンナミラーズの常連だった人が多い。今回の高輪店の閉店を知って、日本から消滅する前に一度は訪れてみたかったと、初めて来店する人もいる。
かつてアンナミラーズは、首都圏に延べ25店をチェーン展開していた。そうした経緯から関東にファンが集中しているが、知名度の高さもあって全国各地からお客が訪れるという。
看板商品のデザートパイは、種類を問わず人気だ。8月31日まではお店でも買えるが、閉店した後も、ネット通販での提供を続ける。お店での物販は、店内飲食ほどの長い列になるわけではないが、午前10時と午後6時の2回に限定している。売り切れ次第終了となるので、同店では並ばなくても済むように、通販での購入を推奨している。
アンナミラーズの歴史と人気の理由を探ってみた。
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