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Tinderのグローバルトップに聞く勝算 アジア太平洋で前年比25%増収を目指すマッチングアプリの展望(4/5 ページ)

マッチングサービス世界最大手Tinderのレナータ・ナイボーグCEOに今後の展望を聞いた。

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前年比で25%増収させていきたい

――2022年の業績目標は?

 Tinder単体でいえば、2021年の売上高は前年比22%増の約17億米ドル(約2000億円)、有料会員については同16%増えました。マッチグループにとっては、アジア太平洋(APAC)は全体の20%を占める重要市場で、ここに関しては前年比で25%増収させていきたいと思っています。

――これまで高い目標を達成してきたとはいえ、25%増収は非常に大きな積み上げだ。どのように達成するのか?

 確かに野心的ですよね。米国のデータになりますが、今では結婚しているカップルのうち半分はマッチングアプリでの出会いとなっています。次の10年も、配偶者、彼氏・彼女、友人探しはマッチングアプリを経由したものが最も多くなっていると思います。

今年、いくつかの国でTinderコインというのをリリースする予定で、プレミアム機能ではよりマッチする人を探しやすくなるほか、サブスク以外のものでも支払いができる仕様になっています。

 このようなものに投資している理由は、アジアのマーケットではサブスクよりも一般的な形で支払いがしやすい「マイクロトランザクション(少額での取引)」のほうが、ハードルが下がるからです。

――現在はスイス在住とのことだが、スイスからCEOとしてオペレーションをしているのか?

 はい。スイス、米国に時間をわけてオペレーションしています。コロナで世の中やビジネスの在り方が大きく変わりました。

 当社は若い従業員が多いのですが、リモートワークのメリットが見えてきていますし、テック企業なので、そこの点では強みを生かせました。

 また、コロナの影響によって、より幅広い人材の採用が可能になりました。以前は、エンジニアの採用ではロサンゼルス在住の人などと限定していました。しかし今ではリモートで働くエンジニアを採用するようになりました。女性エンジニアを採る割合も増えました。

 一方で、当社を真にグローバルな会社にしたいので、私自身も米国、ブラジル、フランス、日本などの、たくさんの国々を実際に訪れて、多くの人に会いたいと思っています。なんといってもTinderは「人」が中心の会社ですから。

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