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シェアハウス不正融資で終わらない、スルガ銀行が抱えるもう1つの爆弾:妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(6/7 ページ)
スルガ銀行は、かつてはその収益性の高さから「地銀の優等生」と評されていました。しかしご存知の通り、18年初頭に「かぼちゃの馬車問題」からはじまるシェアハウス向けの不正融資が発覚します。こちらの訴訟は収束が見えてきましたが、実はもう一つ、一棟不動産ローンが火種としてくすぶっています。
まだまだ続く業績悪化
そういった中で23年3月期は、減収減益でまだまだ業績悪化が続く見通しとなっています。
貸出金の利息減少に伴い、業務粗利益も63億円の減少となる見通しです。
貸出の減少が続き、以前の高利回りの融資に関しても返済や条件変更、訴訟が進む中で貸出の利息の減少は止まらないようです。さらにシェアハウス以外の不動産投資ローンでは、組織的な交渉の状況を勘案し、予防的引き当てによって、40億円ほど引き当てを積み増すとしています。
シェアハウス関連の債権譲渡による貸倒引当金の戻り入れの好影響は、まだ20億円ほどあるようですが、これでシェアハウス関連の債権譲渡は現状抱えている訴訟の中では最終だとしています。ということは、来期以降はその好影響が無くなります。
今期の業績では、シェアハウス向けの債権譲渡による貸倒引当金の戻り入れの影響が業績に大きな好影響を与えていましたから、24年3月期以降は不動産投資ローンの貸し倒れの積み増しが進むとさらに大きな損失を計上することになる可能性がありそうです。
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