亀田興毅が“再興”するボクシングビジネス 「選手のファイトマネーを倍にする」:“価格破壊”起こす(3/5 ページ)
プロボクシングで悪役(ヒール)として知られた亀田興毅は今、業界の発展に尽力している。亀田が開催する8月14日のイベント「3150FIGHT vol.3」を前に、業界の課題や、それを解決するための取り組み、「ファイトマネー倍増計画」の真意を聞いた。
4回戦選手でも100万円以上稼げる
――選手からしてみれば、まさに“価格破壊”ですね。
4回戦選手のファイトマネーは6万円の倍の12万円にしました。この12万円をジムに払います。チケットが欲しい選手に対しては、破格の価格で卸します。そして舞台も華やかにしますから、選手がスポンサーを付けやすくなります。
――現在のボクサーの収益源は、主にどのようになっているのですか?
大きく3つあります。1つ目は興行側からもらうギャラ、ファイトマネーです。出演料のようなものですね。それが4回戦なら6万円ですね。2つ目はスポンサー料。トランクスにロゴを付けたりしていますよね。3つ目は興行側から卸してもらうチケットです。
当社は過去に3回の大会を開催してきて、ABEMAで完全生中継を実施してもらうなどしてファンを作ってきました。今回の「3150FIGHT vol.3」は、私がプロモーターライセンスを取得して初の大会となります。ファイトマネーも倍にします。華やかな舞台を作ることで、選手たちに「ここで戦いたい」と思ってもらえるように準備してきました。
だから過去3回の興行では、4回戦であっても3桁を稼いでいる選手がざらにいます。プロになりたての4回戦選手でも100万円以上稼げるのです。他の興行ならゼロどころか、選手が持ち出す場合もあります。これが3150FIGHTというプラットフォームの利点なのです。他にもABEMAの生中継もつけるので、自分のスポンサーもしっかり取ってこれるでしょう。
――日本ボクシングコミッション(以下、JBC)にはさまざまな課題が指摘されています。その課題をどう見ていますか?
これからはJBCさんも良くなっていくと思っています。組織としての体制も変わっていますし。三井不動産さんが親会社になって中の組織もガラッと変わりました。新生JBCとして立て直そうとしています。当社も、今回はJBCさんと綿密に相談した上で興行をしています。
公式戦と、JBC管轄外のエキシビションマッチ「ABEMA スペシャルマッチ」は完全に切り分けています。何度もJBCさんとは調整しました。資料を作って確認を進めました。だから「3150FIGHT vol.3」ではなく「ABEMA スペシャルマッチ」 という名称にしています。スペシャルマッチには、私は主催者としてではなく、ゲストとして出演する形になります。
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