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自販機5台の売り上げが、1年で1500万円を突破 冷凍ビーフンが思った以上に好調だった背景コロナ禍がきっかけ(1/5 ページ)

ビーフンメーカー「ケンミン食品」が、2021年9月に冷凍ビーフンを自販機で取り扱い始めた。自販機は5台にまで増えて、累計の売り上げは1500万円を突破した。その背景とは?

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 ビーフンメーカー「ケンミン食品」(神戸市)が展開する冷凍ビーフン自販機の売り上げか好調だ。2021年9月、本社前に1台目を設置し、愛知県、福岡県、静岡県にも拡大。全5台まで増えた。22年6月末時点における累計の売り上げは1500万円を突破しているが、これは目標の1.5倍だという。

 冷凍自販機を運用してどのようなことが分かってきたのか。同社の広報担当者に話を聞いた。


山奥にある自販機(出所:プレスリリース、以下同)

 冷凍自販機で販売している主な商品は、冷凍のビーフンやはるさめだ。本社前ではビーフンカテゴリーの売り上げ1位を誇る「焼ビーフン(2食入り)」や同2位の「エビ玉ビーフン(2食入り)」を500円で販売している。レンジで加熱するだけで食べられるのが特徴だ。


1台目は本社前に設置した

 これらは、一般のスーパーなどでは取り扱っていない。主に、生協が個人宅に向けて配達している。焼ビーフンやエビ玉ビーフンは長年支持されているもので、商品力に自信はあったことから自販機で提供することにした。

 冷凍自販機を設置するきっかけは、新型コロナウイルスの感染拡大だった。ケンミン食品の本社1階には、こだわりの焼ビーフンなどを提供する中国料理店「健民ダイニング」がある。ビーフンとの接点を増やすアンテナショップ的な役割を担っていたが、コロナ禍で客数が激減。一時期は、1カ月の売り上げが通常の2割まで落ち込んだこともあったという。


焼ビーフン

エビ玉ビーフン

はるさめ

 コロナ禍という先行きが見通せない状況で、同社の社長は「何か新しいチャレンジはできないか」と考えた。当時、非対面・非接触で購入できる手段としてギョーザの無人販売店や、冷凍食品の自販機が増えていたことに注目。地域住民との接点拡大やビーフンの認知度向上を目的として、自販機にチャレンジすることにしたという。初年度の売り上げ目標は、冷凍自販機1台で1日50食、月間1500食(売り上げ75万円)とした。

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