自販機5台の売り上げが、1年で1500万円を突破 冷凍ビーフンが思った以上に好調だった背景:コロナ禍がきっかけ(2/5 ページ)
ビーフンメーカー「ケンミン食品」が、2021年9月に冷凍ビーフンを自販機で取り扱い始めた。自販機は5台にまで増えて、累計の売り上げは1500万円を突破した。その背景とは?
自販機を利用する人に聞いてみた
広報担当者によると、ケンミン食品の本社は国道2号線に面しており、人や車の行き来は多いが、付近に飲食店や小売店はあまりないという。また、街の中心部からは外れているので、「自販機を置いても苦戦するのでは?」と考える社員もいたという。
しかし、実際に販売してみると、1日で最大200個も売れる日があった。
なぜ、ここまで売れたのか。同社の社長や社員は、商品を補充しながら利用者に声をかけて聞いてみた。
ある人は「近所の会社で働いており、昼食用に買った。1個当たり250円だからリーズナブルだと思う」答えたという。コンビニで昼食を購入したり、お店でランチをするよりは安く感じていた。
また、夕方に買いに来た親子は「晩ご飯のおかずにする。メインは他にあるが、ちょっと1品付け足すのにちょうどいい」と説明した。ケンミン食品の本社の周辺にはマンションが多い。コンビニやスーパーで買い物をしようとしたら少し歩く必要があるので、身近な自販機を利用していた。
自販機の商品は約7割が夕方以降に売れるという。また、平日よりは土日に利用される傾向がある。同社は、おそらく夕食用に購入している人が多いのではないかと分析している。
また、健民ダイニングで食事をした後に、自販機を利用するケースもある。ビーフンを使った料理に満足した人が、「もう一度食べたい」「お店でもおいしかったのだから、冷凍食品を購入してもがっかりすることはないだろう」と購入するケースが考えられる。
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