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日本の会社も“他人事”ではない トランプ前大統領のスパイ容疑:世界を読み解くニュース・サロン(1/5 ページ)
自宅に家宅捜索が入った米国のトランプ前大統領だが、公文書の持ち出しや文章改ざんの恐れという法律違反に加えて、スパイ防止法違反の容疑も含まれている。ここ数年の同氏の怪しい動きとは……。
最近、米国から前代未聞のニュースが飛び込んできた。
ドナルド・トランプ前大統領の自宅に家宅捜索が入ったというのである。トランプ前大統領は現在、フロリダ州の邸宅マールアラーゴで暮らしている。マールアラーゴといえば、先日暗殺された安倍晋三元総理がトランプ氏と会談した後に一緒にゴルフをして過ごした場所というだけでなく、外交が行われた歴史的なところだと言っていい。
中国の習近平国家主席との首脳会談もマールアラーゴで行われた。当時、トランプ氏がマールアラーゴでの食事後、デザートのチョコレートケーキを食べている習近平氏に、「われわれは今しがた、シリアにミサイル59発を発射したよ」と伝えたエピソードの舞台としても知られる。
米国では、今回の家宅捜索のニュースはかなり大きく扱われている。元大統領経験者の邸宅に、犯罪捜査として家宅捜索が入ったことは同国の歴史上ないからだ。
このニュースは米国で起き、トランプ前大統領が絡んで、機密情報の扱いが取り沙汰されているということで、なんだか遠いところで起きているケースだと思われるかもしれない。だが実は、このケースは日本人にとっても教訓となりえる話であり、ビジネスパーソンや公務員はこのニュースから学べることがある。
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