えっ、NFTで学修歴証明書? 千葉工業大学が全国初の発行
千葉工業大学(千葉県習志野市)とPitPa社は8月18日、国内の大学として初のNFT(非代替性トークン)による学修歴証明の発行を開始したことを発表した。双方は、Web3時代を見据えたグローバル人材の育成を測るため、さまざまなツールの開発・推進を行っているが、第1弾として伊藤穣一氏がセンター長を務める千葉工業大学変革センターにて、NFTによる学修証明書が発行された。
千葉工業大学(千葉県習志野市)とPitPa社は8月18日、国内の大学として初のNFT(非代替性トークン)による学修歴証明の発行を開始したことを発表した。双方は、Web3時代を見据えたグローバル人材の育成を測るため、さまざまなツールの開発・推進を行っているが、第1弾として伊藤穣一氏がセンター長を務める千葉工業大学変革センターにて、NFTによる学修証明書が発行された。
Web3時代では、大学生の就活そのものが大きく変革を迎えると考えられている。日本の、千葉県の大学生が国境を越え、人材の国際流動性が普通のものとなっている時代も想定される。また、特定の知識・技能を生かし、プロジェクトごとに人材を雇い入れるジョブ型雇用も定着しているかもしれない。大学の国際規格に準拠したNFTによるデジタル証明書の発行もまた、数年後には当たり前の光景となっているだろう。
同大学変革センター長の伊藤穣一氏は、デジタルガレージ(東証プライム、コード4819)の共同創業者兼取締役という顔も持つ。2011年には、日本人初のマサチューセッツ工科大学のメディアラボ所長に就任した。21年12月から変革センターの所長となり、「これからのニッポン」を考え、どう変革していくべきなのかを議論する新しいポッドキャストが話題となっている。
NFT学修証明書のポイントは次の通り。
- 記録の改ざんができないブロックチェーン技術の強みを生かし、学生のプライバシーに配慮した仕様で情報漏洩リスクが軽減される。
- 仮想通貨のウォレットで証明データが管理できる。さまざまなプラットフォームへ簡単に接続が可能となる。可搬性を備えたトークン。
- Web3時代の到来に備え、世界標準のツールにより世界に通用する国際人材の輩出を大学が支援。
関連記事
- インプレス、「Web3」書籍を販売終了、回収 ネットでの批判受け
インプレスは7月25日、書籍『いちばんやさしいWeb3の教本 人気講師が教えるNFT、DAO、DeFiが織りなす新世界』の販売を終了し、回収も実施すると発表した。無償公開していた第1章、第2章については、公開を中止した。 - メタバースで行われた発表会に参加 Zoomに比べて何がいいの?
コンサルティング大手のアクセンチュア日本法人が、同社として初めて発表会をメタバース上で行ったので、参加してみた。果たして、メタバース発表会はありなのか。 - ゲームは「無料」から「稼ぐ」時代へ Play to Earnゲーム台頭の裏側(後編)
日本を代表するゲーム会社がこぞって、Play to Earnゲームに注目している。Play to Earnゲームとは、プレイすることで稼げるゲームのことだ。Play to Earnゲーム台頭の背景は、立脚するブロックチェーンまわりの動向も複合的に絡むものである。Play to Earnゲームの実例に触れながらその背景を探ってみたい。 - クレカNudgeの「キャッシュレス・トゥ・アーン」って何だ? Web3で注目されるお金の稼ぎ方
昨今Web業界の中でバズワード化しているWeb3。その概念の中の1つが、「◯◯-to-Earn(◯◯・トゥ・アーン)」と呼ばれるものだ。「Web3時代の◯◯・トゥ・アーン」という文脈の中で、「キャッシュレス・トゥ・アーン」をうたうのが、ナッジが提供するクレジットカード「Nudge」だ。 - 唯一無二のアイテムをデジタル化 NFTとは何か?
ビットコインのように数えられるものではなく、唯一無二ものものをブロックチェーン上で取り扱うNFTが、盛り上がりつつある。NFTとはどのようなものでどんな例があり、どんな可能性があるのだろうか? - 優待をNFTで発行 三菱UFJ信託の「Progmat UT」で何が変わる?
三菱UFJ信託銀行は2月21日、株主優待などの特典や会員権などの権利をNFTとして発行できるプラットフォーム「Progmat UT」を開発したと発表した。2022年中にベータ版を提供し実証実験を行う。その後商用化も進める。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.