クレカNudgeの「キャッシュレス・トゥ・アーン」って何だ? Web3で注目されるお金の稼ぎ方:金融ディスラプション(1/2 ページ)
昨今Web業界の中でバズワード化しているWeb3。その概念の中の1つが、「◯◯-to-Earn(◯◯・トゥ・アーン)」と呼ばれるものだ。「Web3時代の◯◯・トゥ・アーン」という文脈の中で、「キャッシュレス・トゥ・アーン」をうたうのが、ナッジが提供するクレジットカード「Nudge」だ。
昨今Web業界の中でバズワード化しているWeb3。その概念の中の1つが、「◯◯-to-Earn(◯◯・トゥ・アーン)」と呼ばれるものだ。もともとは、ブロックチェーンゲームから始まったプレイ・トゥ・アーンという概念が出発点になっている。
これまでのゲームは、プレイする人がお金を払って遊ぶものだったが、ほとんどのブロックチェーンゲームでは、ゲームをプレイするとお金を稼ぐことができる。最初にお金を払って(投資して)、キャラクターやアイテムのNFTを買い、ゲームを進めるとNFTやトークンを獲得できる仕組みだ。このNFTやトークンを、取引所などで売却するとお金が手に入ることからプレイ・トゥ・アーンと呼ばれる。
このプレイ・トゥ・アーンの仕組みはゲーム以外にも拡張されてきている。例えば歩いたり走ったりすることでトークンがもらえる「STEPN」(ムーブ・トゥ・アーン)は国内でも人気となった。最近では、音楽を聞くとトークンがもらえる「Web3ミュージックプレイヤー」をうたう「PENTA」なんてものも登場している。
「キャッシュレス・トゥ・アーン」をうたう、クレジットカード「Nudge」
このように「Web3時代の◯◯・トゥ・アーン」という文脈の中で、「キャッシュレス・トゥ・アーン」をうたうのが、ナッジが提供するクレジットカード「Nudge」だ。
2021年の9月にスタートしたNudgeは、スポーツクラブやミュージシャンと提携し、そのクラブ限定のクレジットカードを利用できるサービスだ。Jリーグの「ブラウブリッツ秋田」やミュージシャンの加藤ミリヤ、RPGゲーム「ラグナドール - 妖しき皇帝と終焉の夜叉姫 - 」、松井秀喜のNPOなど50を超える団体が参加している。
参加するユーザーのメリットは大きく2つある。1つは、発行料有料ながらそのクラブオリジナルの図柄のカードが手に入ること。ファン向けオリジナルデザインのクレジットカードはこれまでもあったが、ナッジでは凸版印刷と組んで、少量でも発行できる仕組みを作り上げたことが強みだ。
ファンはオリジナルデザインに惹かれて申し込むので、届いたカードは丁寧に自宅で保管されてしまい、クレジットカードとしては使われないという課題もあった。そこでNudgeでは「保存用として合計2枚送付している。1枚は傷つくことを気にせず、ガンガン使ってほしい」(代表の沖田貴史氏)という工夫も凝らした。
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Nudgeに特徴は大きく2つある。1つが、スポーツチームやアスリート、アーティストなどとの提携だ。もう1つは、フィンテックスタートアップで一般的なプリペイドカードやデビットカードではなく、敢えてクレジットカードを発行する点だ。黒字化ラインは、ユーザー数25万人。2年後の黒字化を目指すという。 - 「歩いて稼げる」STEPN、崩壊論高まる 大物投資家のSNSが中国封鎖引き金か
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