横浜市、利用金額の20%を還元する「レシ活」 4億枚のレシートを買い取ってきたONEの狙い:金融ディスラプション(1/2 ページ)
横浜市が総還元金額38億円、経済効果試算140億円にのぼる取り組みを8月26日からスタートする。市内の店舗での利用額の20%を還元する「レシ活VALUE」と「レシ活チャレンジ」だ。今回使われるのは、店舗が発行するレシートを読み取る「ONE」というスマホアプリだ。
横浜市が総還元金額38億円、経済効果試算140億円にのぼる取り組みを8月26日からスタートする。市内の店舗での利用額の20%を還元する「レシ活VALUE」と「レシ活チャレンジ」だ。
こうした経済振興を目的とした施策は、これまで地域商品券が使われることが多かった。ところが今回使われるのは、店舗が発行するレシートを読み取る「ONE」というスマホアプリだ。2016年創業のベンチャーWED(東京都渋谷区)が提供する。
レシート買取枚数4億枚
ONEは買い物をしたレシートを撮影すると、1枚あたり1〜10円をキャッシュバックするという仕組みで急成長した。サービス開始から4年で400万ダウンロードを突破、累計読み取りレシート数は4億枚に達している。
元々のビジネスモデルは、読み取ったレシート情報を活用したマーケティングと販促キャンペーンだ。「店舗の販促費がオンラインとリンクしていないことが課題だった」とWEDの新井俊樹氏は言う。
既存のECサービスでは、顧客ごとの購買データや行動データを活用し、個々の対象ごとの施策の実施や効果測定など、マーケティングが高度に進化した。一方で、リアル店舗では昔ながらの販促活動がまだまだ残っている。
このギャップを解消するため、レシートの登録を通じてマーケティングに必要な情報を集める仕組みがONEだ。ユーザーは自身の属性情報と、何をどの店でいくらで買ったかという情報を自ら提供することになる。このようにONEを通じて集積された情報を活用して、WEDはメーカーなどにマーケティング施策の提案と実施を行う。
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