ウェンディーズは「いま」どうなっているのか わずか1店舗からの“ウルトラC”:あの店は今(4/4 ページ)
都市部を中心に「ウェンディーズ」の店を見かけるようになった。バブル時、100店を超えるほどの勢いがあったチェーン店はいまどうなっているのだろうか。同社の会長と社長を取材したところ……。
店名が長すぎる問題
ウェンディーズは店舗の立地を見直していくそうだが、どうやって地方に進出するのだろうか。さまざまな手を打っていくなかで、2つのことにチカラを入れていくという。1つは「ドライブスルー」である。「すぐに増やすことは難しい。5年、10年かかるかもしれないが、地方に出店する際には『ドライブスルー』を増やしていきたい」(紫関さん)とのこと。
もう1つは「出店費用」である。他社よりも費用を安くすることができれば、「出店したい」と手を挙げてくれるフランチャイジーが出てくるかもしれない。その実験店舗として、「トレーラー型のドライブスルー店」(平塚市)を9月に出店する。
トレーラーの上にコンテナを載せていて、その中にキッチンと客席を設ける。移動することができるので、撤退するときに取り壊す必要がない。「出店コストは、従来型の店に比べて3分の1ほどに抑えることができるかもしれない」(同社の担当者)ので、1号店がうまくいけば、このスタイルの出店も検討していくそうだ。
さて、個人的に気になっていることがひとつある。店名だ。看板をみると「ウェンディーズ・ファーストキッチン」と書かれているが、ちょっと長い。社内では頭文字をとって「WFK」と呼んでいるが、世間でその3文字が浸透するのは難しそうである。
人気のファストフード店を見渡すと、略されていることが多い。マクドナルドは「マックまたはマクド」、モスバーガーは「モス」であるように、「ウェンディーズ・ファーストキッチン」もそろそろ愛称で呼ばれてもよいころなのに、いまのところ聞いたことがない。
短縮して「ファーウェン」だと、どこかの国のケータイ会社のようで、微妙である。となると、「ウェンファー」あたりに落ち着くのだろうか。いずれにせよ、店の愛称が広がらなければ、“2度あることは3度ある”のかもしれないし、広がれば“3度目の正直”という結果になるのかもしれない。
どのように呼ばれるのか、いつ呼ばれるのか。人気のバロメーターとして、注目である。
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