23年間、お疲れさま! お台場の観覧車で、どんな「16分」を過ごしたのか:週末に「へえ」な話(1/4 ページ)
8月末、東京・お台場のシンボルが消える。再開発に伴って、「パレットタウン大観覧車」が解体されるのだ。23年間運営してきて、これまで約2100万人を乗せてきたとか。歴史を振り返ると、多くの人を“幸せ”にしていたようで……。
「涙なくして語ることができない。オレの青春よ、ありがとう」「この夜景を楽しむために、近くにマンションを買ったのに。なんとかならないのか」――。
東京・お台場のシンボルとして、親しまれてきた「パレットタウン大観覧車」(以下、大観覧車、運営:サノヤス・ライド社)が8月31日、営業を終了をする。2021年の7月にこのニュースが報じられると、SNS上で多くの人が悲しみのコメントを残した。
「え、そうなの? 知らなかった。コロナのせいで、観覧車に乗る人も少なかったのかな」と思われたかもしれないが、違う。お台場にある複合施設「パレットタウン」の再開発に伴って、昨年の12月より順次施設を閉館しているのだ。
近くにあるトヨタ自動車の体験型テーマパーク「メガウェブ」は21年12月に、ライブ会場の「Zepp Tokyo」は1月に、商業施設「ヴィーナスフォート」は3月に、それぞれ閉館していて、かつてのにぎわいはなく建物の解体作業が進んでいる。
大観覧車に乗ったことがない人もいるはずなので、簡単に紹介しよう。オープン日は1999年3月19日で、高さは115メートル、ゴンドラ数は64台(シースルーゴンドラは4台)。ゴンドラの定員は6人(シースルーは4人)で、搭乗時間は16分ほどである。
開業当時は世界最大の観覧車(翌年に開業したロンドン・アイが世界一に)だったこともあって、「ちょっと乗ってみようよ」「東京の夜景がキレイに見れるらしいよ」といった人が集まって、大変なことに。初年度は200万人以上がやって来て、最長で5時間以上待つことも。23年間で、2100万人を超える人がココを訪れていたのだ。
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