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男の子でも赤いランドセルを! 土屋鞄製造所のジェンダーレスシリーズが、支持されている背景たちまち売り上げ上位に(1/3 ページ)

「土屋鞄製造所」のジェンダーレスランドセル「RECO(レコ)」が売れている。2021年3月に注文受付を開始したところ、たちまち人気商品に。開発者に背景を聞いた。

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 工房系ランドセルメーカー「土屋鞄製造所」(東京都足立区)のジェンダーレスランドセル「RECO(レコ)」シリーズの売れ行きが好調だ。2021年3月に注文受付を開始したところ、同社で取り扱うランドセル(全61製品)の売り上げランキングトップ5に4製品がランクイン。22年にも販売したところ、引き続き人気となり、販売数の3割以上を占めるまでになった。

 なぜ、ジェンダーレスランドセルは支持されたのか。開発を担当した同社の南波亮介氏(商品企画室 ランドセル商品企画課 課長)に話を聞いた。


子どもの「好き」を後押し(提供:土屋鞄製造所、以下同)

 RECOのコンセプトは、「『誰でも』『どの色でも』自分の好きな色を」だ。男の子だから「黒」、女の子だから「赤」という考えに縛られずに、好きな色を選んでほしいという願いを込めている。RECOというシリーズ名は、「認める」という意味がある「recognize」をベースにした造語だという。

 1年目は、「ディープレッド」「ブラック」「ネイビー」「グレー」「ブラウン」の5色を用意。定番で、比較的手に取りやすい色をそろえた。


RECOベーシック「ディープレッド」

 2年目には、華やかで明るい3つの新色「プリズムオレンジ」「プリズムカーキ」「プリズムブルー」を追加し、計8色を展開。いずれの色も、大人でも欲しくなる色を意識しているのが特徴だ。価格は8万2000〜8万3000円となっている。


RECOプレミアム「プリズムオレンジ」

 デザインについては、色そのものを楽しめるような工夫をしている。例えば、内装の時間割表入れを外したり、筆箱やプリントを入れる小マチの容量を調整するベルトをなくしたりといった具合だ。ランドセルとして根本的に必要となる要素以外を削ぎ落し、あえて装飾性を持たせないようにしている。南波氏は「ジェンダーレスだけを意識したわけではなく、受け入れられやすい形状やデザインを考えた」と説明する。


内装に時間割表入れはない

小マチの容量を調整するベルトはついていない
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