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Apple Watch Ultra登場の意味とは? スマートウォッチの未来を考える:知らないと損?業界最前線(6/6 ページ)
9月8日(日本時間)、アップルが発表会で新iPhoneなどを発表した。中でも注目を集めたのがApple Watchだ。後継2機種のほか、ハードなアクティビティに対応する「Apple Watch Ultra」が新たに発表された。発表内容と現在の市場から、未来のスマートウォッチを考える。
スマートウォッチ市場の拡大はヘルスケアとアクティビティが鍵
15年にApple Watchが登場したことをきっかけに、爆発的に普及したスマートウォッチ。市場の中心は400ドル前後のスタンダードモデルだが、こうして見ると、100ドル以下の低価格モデルと、1000ドル以上の高性能モデルの勢いが増していることが分かるだろう。
スマートウォッチが登場した当初は、スマートフォンのような利便性に注目が集まっていたが、現在は各種センサーによる高度なヘルスケア機能や、スポーツアクティビティの記録機能がスマートウォッチの価値になっている。
その意味で「Apple Watch Ultra」は、これまでのモデルでは対応できなかったよりニッチな市場までアップルが狙って行くことを表明したモデルだといえる。
とはいえ「冒険」を訴求する高機能スマートウォッチは、一部のユーザー向けの製品だ。今後、スマートウォッチ市場がさらに拡大するために、ヘルスケア機能のさらなる強化が最も重要となる。
すでに現在、多くのスマートウォッチで、心電図や心拍の計測、不整脈の検知、睡眠の記録などができる。今後、血圧計測や血糖値管理など多くのことができるようになれば、スマートウォッチは、スマートフォン以上に欠かせないものになっていくだろう。
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