インタビュー
三菱地所で起業した3人の社長 今だから話せる「本当に苦労したこと」:0→1から収益化(3/5 ページ)
三菱地所が毎年、社内で実施している「新事業提案制度」。毎年30前後の新規事業提案の中から、実際に事業化に結び付くのは2、3件程度。そんな狭き門を潜り抜けた3人は、いかにして新規事業を実現させたのか――。
必要なのはスキルより「つながり」
高野 新規事業を社内で通すには、何らかのスキルが必要でしょうか?
本田 スキルは多分必要なくて、それよりもむしろ社内の人的なつながりが大事だったと思います。僕の場合、会社の本業であるオフィス賃貸業に近いリユース家具の引取・販売なので、キーマンを頼りながらチャンスを模索するという感じでした。
高野 そこはアントレプレナーとイントレプレナーの違いですね。
中村 私もスキルではないと思います。私の場合、男性が多い会社なので、家事代行というサービス自体になじみがない。しかも、上の世代は奥様が専業主婦の家庭が多かったので、共感はしてもらえないことを前提に、熱意を前面に出して、「これからの世代はこうなっていきます」と強めに伝えることで、否定しづらい雰囲気をつくりました(笑)。
米田 スキルというよりも、社内外のつながりを積極的に持つことと、あとは熱意ですね。周囲からいろいろなことを言われます。それが社外の人であれば「関係ない」で済みますが、社内の人の場合は、その後も関係が続くので、時には耐えながら、うまく対応していくことが必要かなと思います。
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