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ビールや水着の「キャンペーンガール」が次々と消滅 ポスターが盗まれるほど人気だったのに、なぜ?:長浜淳之介のトレンドアンテナ(6/7 ページ)
キャンペーンガールやイメージガールが減っている。かつては商品をアピールするための大きな役割を担っていた。企業が取りやめる背景とは?
名前が変わっていった背景
キャンペーンガールの募集を打ち切った旭化成も、当初旭化成水着キャンペーンモデルと称していたが、04年に旭化成せんいキャンペーンモデルに改称。さらに08年には旭化成グループキャンペーンモデルに再度改称し、脱繊維を打ち出してきていたが、ついに廃止となった。
04〜13年は、中国人モデルも選定し、国際派だっただけに残念な感がある。今後のPR活動は「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献」する企業理念に基づいて進めるとのことだ。
かつて存在した婦人服専門店、旧三愛の水着・下着部門を引き継いで、15年よりワコール傘下にあるAiでも、今年からキャンペーンガールを取りやめている。
02年に、繊維メーカーがキャンペーンガールを次々と廃止していく中で、水着市場の活性化を目指して、三愛水着イメージガールを新設。山本梓、菜々緒、木下優樹菜、久松郁実らを輩出して、注目された。16年には、三愛水着楽園イメージガールに改称した。
19年には「サンアイリゾートアンバサダー」へ変更し、ターゲットも若者から、30代〜40代にシフトした。少子化の影響もあり、もう少し大人の層を狙おうとして、アンバサダーもアラフォーのKellyを起用した。
しかし、コロナ禍で販促活動が思うに任せなかった。同社・広報によると、「今後もアンバサダーを立てるほどの必要性を感じない」とのことで、コストとの釣り合いから廃止する方向だ。
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