LIFULL、希望者に対して「週休3日」を試験導入 給与・賞与はキープ? 減額?:「理由を問わない短時間勤務制度」も導入
LIFULL(ライフル)が、週休3日制度と理由を問わない短時間勤務制度の試験導入を発表した。期間は2023年3月31日まで。気になるのが、給与や賞与の扱いだが、どうするのか。
住宅情報サイト「LIFULL HOME'S(ライフル ホームズ)」の運営などを行うLIFULL(ライフル)は10月1日、「週休3日」と「取得理由を問わない短時間勤務」を試験的に導入した。導入期間は、2023年3月31日まで。期間終了後、試験導入の延長や本運用の開始、制度の廃止などを判断するという。働き方の選択肢を増やすことで社員の働きがいを整え、優秀な人材の獲得を狙う。
週休3日については、全正社員のうち希望者を対象に、金曜日を固定休日とする。従前の1日当たり労働時間は維持する一方、月間の労働時間が減少することに伴い、給与や賞与は減額となる。なお、制度の適用には会社の承認を受ける必要がある。
短時間勤務は、これまで育児や介護などの理由がある社員を対象にしていたが、週休3日と同様、希望する社員を対象に導入する。1日の労働時間を「6時間」か「7時間」のいずれかを選択し、標準である8時間勤務と比較し、減少した労働時間に比例して給与と賞与を減額する。こちらも制度の適用には会社の承認が必要となる。
同社の人事本部長である羽田幸広氏は、世界60カ国以上にサービスを提供している中で、今まで以上に多くの事業を生み出し、コーポレートメッセージである「あらゆるLIFEを、FULLに。」を実現する上では、多様な人材が必要であるとコメント。その上で、就業日数や労働時間、契約形態などを柔軟にしながら、社員のウェルビーイングを実現していくとしている。
同社ではこれまでも、オフィス勤務日を週1日とする勤務地ルールの導入など、社員のパフォーマンスやイノベーションの誘発を促進する制度を整備してきた。今回の週休3日や短時間勤務はあくまでテスト導入だが、今後の展開が注目される。
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