職場の「いつも偉そうな女性」はなぜ生まれるのか 多くのお局さまに共通している心理を専門家が解説:働く女の“いらいら”(4/5 ページ)
本連載は産業カウンセラーの川村佳子氏働く女性ならではの“お悩み”を解説するシリーズ。第1回目は、「いつも偉そうと言われてしまう40代女性」の心情、原因について掘り下げます。
「偉そう」と言われないために必要だったことは?
まず1つ目は、自分の内側にある「空虚感」と向き合うことです。“よろい”をいっぱい纏うこと、他者を攻撃すること、マウントをとり続けることの理由はただ1つ、「自己信頼への不安」からです。攻撃して他者を陥れ、マウントをとり続けることで優位に立つことができれば、自分自身への不安感から一時的には解放されるかもしれません。しかし、そんなことをしても空虚感は埋まりませんし、周囲との溝は深まっていくばかりです。
2つ目に必要なのは、信頼できる友人、私たちのようなカウンセラーや心理の専門家を頼ることです。自分自身がサポートを受けることを、自分に許すことです。
そして3つ目は、“よろい”を纏わなくても、そのままのあなたを受け入れてくれる人間関係の中に身を置くことです。難しいと思うかもしれませんが、あなたの存在そのものを受け入れてくれる人たちと一緒にいる方が、幸福だと思いませんか? 「私は何者であってもここにいてもいい」という感覚を心理学では「所属感」と呼びます。家庭でも仕事でも、所属感を得られることは、私たちをより幸福にするのではないかと思います。
その1歩として、まずはあなたがそのままの自分自身を受け入れることです。これを「自己受容」と呼びます。自己受容を難しいと思う場合は、「ありのままの私を受け入れるようになりたいな〜」とほんの少しでも思うことから始めてみるのが大切です。たまに、ネガティブになって自己否定をしそうになっても、それでもいいのです。そんな自分を、責めないことがポイントです。また振り出しに戻って、ありのままの自分を受容する練習をする。そうやって、何度も繰り返し練習をしていくうちに、私たちの中で少しずつ健康的な自尊心が育ち、自己受容ができていきます。
この作業は、1人ではなかなかつらいですよね。自己否定が強ければ強いほど、簡単にネガティブに戻ってしまいます。しかし、そんな時こそ私たちのようなカウンセラーや心理の専門家が、サポートします。あなたが自分自身を受け入れ始めると、きっと世界は変わっていくはずです。
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