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安さが売りの「半額専門店」が急増中! ドンキやリサイクルショップにはない特徴とは?:長浜淳之介のトレンドアンテナ(1/5 ページ)
「半額」を売りにしたチェーンが伸びている。「TOA mart(トーアマート)」「半額倉庫」「222(トリプルツー)」に勢いがあるが、それぞれの特徴は?
東亜産業(東京都千代田区)の半額専門店「TOA mart(トーアマート)」が、2023年の全国500店達成に向けて、怒涛(どとう)の新店ラッシュを続けている。
トーアマートは21年11月に1号店である秋葉原店(東京都千代田区)をオープン。コロナ禍で空き店舗が増え、売り上げが落ちて在庫が過剰に積み上がっていた状況を背景に、生活雑貨、バラエティ雑貨、加工食品を中心に、定価の半額からそれ以下の値段で販売するディスカウントストアの商売を考案。物価高に苦しむ消費者に喜ばれて、急成長している。
安価で販売できるのは、問屋を通さず直接、メーカーから仕入れるなど、仕入れルートを工夫しているからだ。今はコロナ禍で営業不振により閉店する店も多く、撤退した店からも商品を引き取っている。
同社は雑貨を自社でプロデュースして、BtoBで販売する、メーカー・卸売ビジネスをもともと行ってきた。オリジナルの製品も多く、製造直売になるから安いのである。
お店に置いてある商品は全て新品であり、リサイクルされた中古品は取り扱っていない。
今年に入って、さまざまな物の値段が上がる中で、家計を節約して生活防衛したい消費者の支持を集めている。顧客層としては、40〜50代の女性の来店が一番多い。
22年10月現在で、約180店を全国で展開。これからギアチェンジして、500店へと出店のスピードを加速させる。
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