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産業医が警告! 優秀社員の“突然の休職”を引き起こす、テレワークの意外な注意点とは?どうやって防ぐ?(5/6 ページ)

テレワークには「やりすぎ注意」な一面があります。放置すると、優秀な社員が突然体調を崩して休職するなど、企業にとっても大きなダメージにつながります。どうしたら、こうしたリスクを減らせるのでしょうか。産業医の志村哲祥氏が解説します。

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高ストレス者の57%は自覚できず、突然休職のリスク

 自律神経活動の測定で検出された高ストレス者の57%は、アンケート式のストレスチェックでは高ストレス者と判定されないため、自覚することなく、突然不調に陥ったり、休職したりしてしまうリスクが高い「隠れハイリスク者」であることが、DUMSCOの調査で明らかになっています。


画像はDUMSCO提供

ハイパフォーマーほど、ストレスを自覚できない理由

 そもそも、ストレスを人が自覚するのは難しいとされています。その理由の1つが、人はストレスを感じると、ノルアドレナリンやコルチゾールなどの抗ストレスホルモンが分泌されて、一時的にパフォーマンスが上がってしまう点です。

 その期間は「抵抗期」と呼ばれ、パフォーマンスが「ドーピング」されているような状態のため、それがストレスだと実感することは難しく、むしろ「調子がいい」とすら感じるケースも少なくありません。


画像はDUMSCO提供、参照:『現代社会とストレス』(ハンス・セリエ著、1988年法政大学出版局)

 しかし、そのパフォーマンスがドーピングされる「抵抗期」は、おおむね3カ月程度で、このドーピング期間が終わり、余力が使い果たされると、胃潰瘍(いかいよう)やうつなど、いわゆる「病名」がつくような状態に陥りやすくなります。

 そのため、ドーピングされたパフォーマンスに惑わされることなく、ストレスを客観的に評価し、会議が特定の人物に集中する状態を回避することが重要になります。

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