ロイホのパンケーキが「テレビ番組の酷評」で、再ブレイクしそうなワケ:スピン経済の歩き方(2/7 ページ)
ロイヤルホストのパンケーキがテレビ番組で酷評され、ネット上でちょっとした騒ぎになっている。ファンの間からは怒りの声が多く寄せられているが、筆者の窪田氏はそれほどカッカする話ではなという。どういう意味かというと……。
パンケーキが進化するかも
筆者も高校生のときからロイホのファンで、パンケーキも好きなのでその憤りはよく分かる。が、一方で本当にロイホを愛しているのならそこまでカッカッするような話ではない気もしている。
今回、公共の電波で全国民の前で酷評されたことを受けて、定番のパンケーキがさらなる進化を遂げるかもしれないからだ。
一体どういうことか。分かりやすいのは、ローソンの「生ガトーショコラ」だ。
大手コンビニ3社の中でもローソンのスイーツはファンも多く、「ローソンと言えばスイーツ」というイメージも広まっている。そんな中で、人気なのが21年9月27日に発売された「生ガトーショコラ」だったのだが、なんとこの商品、22年1月の「ジョブチューン」でロイホのパンケーキ同様、まさかの「不合格」とされてしまったのだ。
当然、ファンの中には腹を立てた人もいた。しかし、それから約5カ月後に放映されたリベンジ企画で「生ガトーショコラ」は再びジャッジされることとなり、そこで見事に前回、酷評をしたシェフから「合格」を勝ち取るのだ。
『実際に食べた土屋シェフは目に涙を浮かべ、「私たちはここに座って(商品について)良かれと思って言う。それを素直に受け取って、すぐに実行して何度も試作することは、出来そうで出来ない。すぐに改良し、ここまでの味に持っていくことは素晴らしい」と声を震わせながら絶賛しました』(TBSの公式Webサイト 22年5月28日)
この「酷評からの絶賛」という復活劇で、ローソンと「生ガトーショコラ」のイメージが爆上がりしたことは言うまでもない。ローソン側も「酷評に向き合った」ということをPRに生かしている。
『2021年9月27日に生ガトーショコラが発売され1周年を迎えました!!食べた皆さんのお声に向き合いブラッシュアップを重ねローソンの定番になりました』(ローソンの公式Webサイト 22年10月18日)
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