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「戦略がないのが戦略」 セコマ会長が語る、買い物難民を救った「初山別店」開業の背景:奇跡のコンビニ(4/4 ページ)
「奇跡のコンビニ」として知られるセコマ初山別店をご存じだろうか。出店当時の人口1200人。セコマ会長が語る「戦略がないのが戦略」の真意は──。
まさかの黒字化 客単価は平均の1.5倍
実際のところ、初山別店の売り上げはどうなのか。セコマは、出店前はなんとか日商を30万円程度確保したいと考えていたという。開業当初は赤字が続いていたが、現在はなんと黒字に転換。初山別村の人口は減少しているが、1人当たりの客客単価が増加したことで利益を確保しているのだ。
「正直売り上げにはあまり興味がなかったのですが、実際に出店してみたらものすごい反響で。現状、1日当たりの客数は250〜300人程度、客単価は平均の1.5倍程度を記録しています。最近は日商30万円を上回る日が多くなってきました。減価償却が終われば、もっと黒字幅が拡大すると予想しています」(丸谷会長)
村の協力とセコマの「何とか力になりたい」という熱い思いで実現し、SNS上で“奇跡”のコンビニと注目を集める「セイコーマート初山別店」。何か決まったスキームや全体戦略はなく、セコマと初山別村の熱い思いが開業を可能にしたのだ。さらに、赤字覚悟の出店だったのにもかかわらず客単価はぐんぐん上がり、今では黒字だというのだから驚きである。黒字経営を実現するに至った要因については、後編で詳しく解説する。
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