3年で売上10倍! 過熱する「マウスピース矯正」市場で、Oh my teethが成長しているワケ:未来の歯科体験(2/5 ページ)
「費用が高い」「通院が面倒くさい」など、デメリットが目立っていた歯科矯正市場が近年、様変わりしている。新たなトレンドとして認知され始めたマウスピース矯正が市場規模を拡大させているのだ。創業から3年で売り上げを10倍に伸ばした「Oh my teeth」を取材したところ……。
ITで実現した「未来の歯科体験」
「オー・マイ・ティースが提供したいのは未来の歯科体験だ」と西野氏は言う。エンジニア出身の彼は、予約しても待たされる、現金しか使えない、何度も通う必要があるといった従来の歯科治療に不満を抱いていた。それならITを使って歯科体験をアップデートすればいいと考え、誕生したのが「通わないマウスピース矯正」だ。
同社が提供するのはD2Cの歯科矯正サービスで、上下前歯の部分矯正(33万円)、あるいは奥歯まで治す全体矯正(66万円)の2種類となる。東京と大阪に計5カ所の導入クリニックがあり、医療行為は導入クリニックの歯科医師が手掛ける。
歯科矯正サービスの基盤となる予約、問診、決済、電子カルテの開発やマウスピース製造などを請け負うのは、オー・マイ・ティース。それら一式をクリニックに導入するビジネスモデルだ。
西野氏いわく、従来のマウスピース矯正は定期検診だけで合計18回ほど通院するのに対し、オー・マイ・ティースは平均1〜2回。歯に隙間を作るなど前処置が必要な場合は再診しなければならないが、ほぼ通わずに矯正が完了する。この「歯科矯正マウスピース配送手配システム」は特許を取得済だ。
このシステムを実現した背景に、テクノロジーの数々がある。高性能の3Dスキャンに自社の撮影アプリなどを使い、ユーザーとのやり取りをLINEに集約。マウスピース矯正は毎日20時間以上の装着が求められるのだが、ユーザーが挫折しないよう“矯正版ライザップ”かのように毎日リマインドする。
今回1週間の矯正を体験したところ、飲食のたびにマウスピースを取り外すのは面倒ではあるが、通院不要のアドバンテージは大きいだろうと感じた。
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