食品ロス削減につながるおせち!? コンビニ大手「もったいない」精神から生まれた商品の数々:3社に聞く(3/3 ページ)
食品ロス削減に対する関心が高まっている。コンビニ大手各社では、「もったいない」精神を感じさせる商品開発を進めている。どんな開発ストーリーがあるのか。
銀鮭の塩焼の端材を活用
セブン‐イレブンでは22年1月下旬から、「セブンプレミアム バナナオレ」(203円)を販売している。バナナの表皮にキズやシミがあったり、形が悪かったりといった理由で規格外となったバナナを原材料の一部として利用している。月に平均して約7トンの規格外バナナを使用しているという。
同商品は、発売当時に注目されていたバナナスムージーをつくろうというコンセプトから出発している。その際、同社の取引先がさまざまな理由で規格外になったバナナを消費者に届けられずに困っているという声を聞いたのが、開発のきっかけだったという。
広報担当者によると、SNSでは「セブンのバナナオレのパッケージにフードロス削減と書いてあって感動してる」「セブンのバナナオレ、甘くて果肉も入ってておいしい。フードロス削減になるなら毎日飲まなくては!」といった好意的な投稿が確認されているという。
端材を活用した商品としては、「セブンプレミアム サラダチキンバー」シリーズが挙げられる。サラダチキン製造時の端材を使用しているのが特徴で、プレーンは18年10月から発売している。なお、同シリーズのバジル&オリーブは19年4月に、スモークペッパーは同年10月から発売している。
同じようなコンセプトの商品では、関東・北関東エリアの約1万店で扱っている「銀鮭の塩焼き(カマ&切身)大盛」という商品がある。これは、「セブンプレミアム銀鮭の塩焼」の端材を活用している。
食品ロス削減というコンセプトが消費者から支持されるようになれば、コンビニでも端材や規格外品を使用した「もったいない」精神の商品は増えていくかもしれない。
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