食品ロス削減につながるおせち!? コンビニ大手「もったいない」精神から生まれた商品の数々:3社に聞く(2/3 ページ)
食品ロス削減に対する関心が高まっている。コンビニ大手各社では、「もったいない」精神を感じさせる商品開発を進めている。どんな開発ストーリーがあるのか。
もったいないバナナ
ファミリーマートでは22年8月2日、バナナの生産・商品化の過程で規格外となったバナナを使用した「ごろごろ果肉バナナミルク」(258円)を発売した。
同商品は、バナナ果肉に青果物大手ドールの「もったいないバナナ」(廃棄バナナを削減するSDGs活動プロジェクトを通じて提供されたもの)を使用している。また、バナナピューレーには、ファミマのプライベートブランド「ファミマルKITCHEN」の商品である「Highlandバナナ」の規格外バナナをそれぞれ使用しているのが特徴。
広報担当者によると、ファミマの人気商品「いちごミルク」「メロンミルク」に続く果肉入り飲料を開発する中で、規格外品のバナナを原料として使うアイデアが出てきたという。バナナはミルクと相性が良いことや、いちごやメロンと同じくらい人気のフルーツでシーズンを問わず売れる傾向があることも背景にあった。発売後には、「社内外から同商品について多くの問い合わせがあり驚いています」(広報担当者)とのこと。現在はバナナミルクの販売は終了している。
ファミマではバナナミルクに続き、22年11月22日から「ごろごろ果肉フルーツミックスミルク」(280円)を発売している。同商品にも、もったいないバナナと高地栽培バナナの規格外品が使われている。また、マンゴーなどの果肉や、オレンジとリンゴの果汁を乳製品に加えることで、ごろごろとした果肉感とフルーティーな味わいが楽しめる商品に仕上げた。
広報担当者は、「バナナミルクの開発を進めている中で、規格外商品を使うのであれば、1品だけではなく継続したシリーズ展開にしていきたいとの思いがありました」と開発の背景を語る。ごろごろ果肉フルーツミックスミルクは、ほぼ見込み通りの売れ行きだという。
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