「有明ガーデン」で客はどのように動いているのか スマホの電波から分かってきたこと:水曜日に「へえ」な話(3/4 ページ)
東京の江東区にある「有明ガーデン」で、ちょっとユニークな取り組みをしている。商業施設の中で、お客がどういった動きをしているのかを分析しているのだ。スマートフォンから発せられる電波を分析して、どのようなことが分かってきたのか。
子ども用のイベントスペースを分析
取材をしていて、もう一つ気になるデータがあった。モールの4階は「キッズ・生活サービス」となっていて、子ども向けの服を扱っている店や英語や算数の教室などがズラリと並んでいる。ということもあって、このフロアーには若い親や小さな子どもがたくさん歩いている。
その中心あたりに、イベントスペース「キッズ有明ガーデン」がある。ココは子どもたちが走り回るスペースになっていて、モール側は無料で開放している。冒頭でも紹介したが、モールがオープンしたのは20年。以降、ずーっと課題を感じていることがあった。コロナ禍での運営ということもあって、キッズスペースは密を避けるために人数制限を設けた。
それでも利用する子どもは多く、平日は200人ほど、週末は300〜400人ほどが訪れている。時間帯によっては「3時間待ち」になることも。これではいけないということで、22年12月からは面積を2倍にして、一人でも多くの子どもが利用できるようにした。
集客効果を高めるためにイベントスペースを設置し、「成功」と言えるほどたくさんの人が利用している。となると、次に気になるのは子どもの親はどのくらいの頻度で来ているのかである。
たまたま通りがかった親が「おっ、いいスペースがあるじゃないか。ココで子どもを遊ばせよう」といった、いわゆる“一見客”ばかりだと、モール側としてはよろしくない。わざわざこのスペースのために訪れる人は、どのくらいいるのか。そうした人たちをどのようにすれば増やすことができるのか。リピーターの存在を知るために、再びロケーションマインドの仕組みを利用したのだ。
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