「有明ガーデン」で客はどのように動いているのか スマホの電波から分かってきたこと:水曜日に「へえ」な話(4/4 ページ)
東京の江東区にある「有明ガーデン」で、ちょっとユニークな取り組みをしている。商業施設の中で、お客がどういった動きをしているのかを分析しているのだ。スマートフォンから発せられる電波を分析して、どのようなことが分かってきたのか。
次に分析するところは
モールの入口からイベントスペースまで10分以内に到着した人を目的客としてカウントしたところ(22年10月24〜30日)、利用客のうち24%ほどいることが分かってきた。1週間のうち、週2日以上利用しているのは10%、そのうち毎日利用しているのはなんと14%もいることが明らかになったのだ。
「リピーターがなんとなく多いかなという印象を受けていましたが、毎日のように来られている人がたくさんいることにびっくりしました。施設の近隣に公園が少ないこともあって、ココを利用されているお客さまが多いのかもしれないですね」(坂巻さん)
その一方で、課題も見えてきた。平日に比べて、週末の利用は2.0倍ほど増えているが、目的客は1.7倍、リピーター客(週2日以上利用)は1.1倍にとどまっていた。つまり、週末になると一見客が多いようである。
有明ガーデンを運営する住友不動産商業マネジメントは、2つのことを分析した。1つはイベント会場からモールへの人の流れ(3階のショップへの誘導など)、もう1つはイベントスペースを利用しているのはどんな人たちなのか。
この2つのことが理解できたので、「はい、おしまい」ではない。冒頭でも紹介したように、有明ガーデンにはシアターもあれば、ホテルもあれば、スパもある。このほかにも公園もあれば劇場もある。さまざまな施設から人はどのように移動しているのか。その流れを分析することで、「次の一手をどうすべきか」を考えているようだ。
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