ファミマ、牛肉がっつり恵方巻になぜ注力? 予約困難な有名店に監修を依頼した背景:コンビニ大手の動向は?(1/2 ページ)
コンビニの恵方巻商戦がスタートしている。ファミリーマートは、肉に注力するという。その背景は?
ファミリーマートが2023年の恵方巻商戦で「肉」に注力する。
定番の「恵方巻」(480円)や「サラダ恵方巻」(390円)など全10種類を用意。その中でも、特にアピールするのが有名店とコラボした「『肉山』監修2929恵方巻」(888円)だ。
同商品は、3種のジャン入り焼肉のタレと絡めたアンガス牛の炭火焼と、ヤンニョンジャンのタレを混ぜ合わせたキムチが入っているのが特徴。監修するのは、東京・吉祥寺にある赤身肉焼肉の専門店「肉山」オーナーの光山英明氏だ。肉山は予約困難な人気店として知られる。
恵方巻市場はコロナ禍により19〜20年にはやや停滞したが、21年以降は再び上昇基調にあると同社は分析している。22年におけるファミマの恵方巻の売り上げは前年比約105%で、23年は同110%以上を見込んでいる。縁起物として消費者の間で認知が進んだことや、さまざまなニーズに対応する商品開発が進んでいる点などが背景にあるようだ。
そんな状況で、なぜ肉巻に今年は注力するのか。担当者によると、昨今の原材料高が大きく影響しているという。回転寿司大手が値上げを表明していることが示しているように、海鮮類を使うと値段がどうしても高くなってしまう。一方、肉は海鮮と比べて安価に調達しやすく、老若男女に支持されやすい。恵方巻に対する好みが多様化する中で肉系が支持される傾向もあり、味についてもアレンジの幅が広い。
また、恵方巻市場のトレンドとして、有名店が監修した商品や、アニメとコラボした商品が増えていることが挙げられる。ファミマも22年の恵方巻商戦では「ドラゴンボール恵方巻」(990円)を投入している。こうした背景も踏まえ、同社として初めて有名店が監修した肉系の恵方巻を販売することに至ったという。
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