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「冷蔵庫に紙を貼らないで」 岩手・北上市の“常識”を変えるプロジェクト保育園をDXで(1/5 ページ)

岩手県北上市の「保育園DX」プロジェクト。連絡帳などをデジタル化したが、その効果は業務効率化にとどまらない。現場の意識改革や市の他部門への広がりにもつながっている。民間出身のDX推進リーダーは、子育て世代から“常識”を変えていくことが狙いだと話す。

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 企業だけでなく、自治体の行政サービスでもDX推進が求められるようになり、業務のデジタル化やオンライン手続きの導入が進んでいる。一方、デジタルツールを導入するだけでなく、職員や住民が変化を実感し、その変化を“新しい常識”として根付かせていくことが長期的には必要だ。

 「保育園DX」をきっかけに、その課題に取り組んでいるのが、岩手県の内陸中部に位置する北上市。北上市では2022年、公立保育園6カ所と療育センター(児童発達支援施設)に、保護者とアプリでやりとりできるシステムを導入。職員や保護者の負担軽減にとどまらず、現場の意識改革や市の他部門への波及効果にもつながっているという。単なるシステム導入にとどまらない広がりが評価され、「いわてデジタルトランスフォーメーション大賞2022」を受賞した。


北上市は公立保育園にシステムを導入。保育士がタブレット端末で出欠や連絡帳などを確認できる(北上市提供)

 中心となってこのプロジェクトを進めているのが、北上市の都市プロモーション課でDXプロジェクト統括を務める大塚知彦氏。21年6月に民間公募から採用され、DX推進のリーダーを担っている。保育園DXとその広がりについて、大塚氏に話を聞いた。

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