なぜ、寝台列車みたいな格安ルームを? JR東グループが無人「スマートホテル」を開業した背景:新ブランド立ち上げ(2/4 ページ)
JR東日本グループの仙台ターミナルビルが、「ホテルB4Tいわき」をオープンした。テクノロジーを活用して、低コストでの運用を実現。「時間を無駄にしたくない」「料金を抑えたい」に対応する。
少ないスタッフで運営
ホテルの事務所には常時2〜3人のスタッフがいるがフロントには立たない。事務所では電話対応などの業務を行っている。これ以外にもスタッフはいるが、隣接するショッピングセンター「エスパルいわき」での業務も兼務しているという。一般的なビジネスホテルと比べると必要となるスタッフ数は少ない。
基本的なサービスは非対面で提供する。フロントを省人化・無人化し、複数棟における遠隔管理のオペレーションを徹底的に効率化しているのが大きな特徴だ。
また、客室設備・アメニティーを見直し、ホテルの機能にメリハリをつけることで手ごろな価格を実現した。例えば、客室タイプ「シングル(10.5平米)」は6000円〜(税別、以下同)などとなっている。
武内氏はスマートホテルを開発した背景について、ホテル業界の人手不足や、コロナ禍で非接触型のサービスが求められていることを挙げた。また、「ホテルのロビーでチェックインのために待ちたくない」といったように、時間を有効活用したいニーズにも対応できる仕組みにもなっている。
「B4T」のBはBedの頭文字で、4Tには「Travel」「Train」「Time」「Trust」の意味を込めている。Travelは旅行をする人のためのベッド、Trainは電車移動の合間に休憩気分で利用できるベッド、Timeは効率的に時間を過ごすためのベッド、Trustは信頼性や安全性があるベッドだ。
JR東日本グループのホテルには、シティーホテル「メトロポリタンホテルズ」、ビジネスホテル「ホテルメッツ」がある。ここに、新しくスマートホテル「B4T」が加わる。B4Tの価格帯はホテルメッツよりも低めに設定しており、幅広い顧客ニーズに対応していく。
関連記事
- レゴランドってそんなにひどいの? 家族を連れて行ってみた
「隣接する商業施設からテナントが撤退」「水筒の持ち込み禁止」などのニュースで注目を浴びているレゴランド。ネット上では酷評する声もあるが、実際はどうなのだろうか。記者が家族を連れて遊びに行ってみた。 - なぜ女子の半分が泳いでないの? ジェンダーレス水着の開発者が語った“忘れられない光景”
フットマークのジェンダーレス水着が話題になっている。性の悩みだけでなく、さまざまな理由で「肌を隠したい」生徒のニーズに対応するのが狙い。開発者にその背景を聞いた。 - トイレ利用後に買い物しない人が約4割!? ローソンがトイレの扉にアートステッカーを貼った背景
全国のローソン店舗のトイレ付近に、アートステッカーを貼る取り組みを始めた。トイレをいつもきれいに使ってくれる人への感謝を示す。背景にあるコンビニトイレの課題とは? - ファミレスは危機に陥っている!? サイゼリヤとガストで明暗が分かれたワケ
ファミレスの2大巨頭「サイゼリヤ」と「すかいらーくHD」。すかいらーくの主力であるガストが、サイゼと比べて業績面で苦戦している。背景には何が? - パソナの淡路島移転計画はどうなっている? 家族で引っ越した社員が語ったリアルな日常
パソナが着々と社員の淡路島移住を進めている。実際に働いている社員はどういったことを考えているのか。現地で増えている商業施設の状況も取材した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.