コラム
デル、MS、グーグルを渡り歩いた「営業のプロ」に聞く 米国企業が日本を圧倒するようになった意外な理由:カギは営業・マーケティング組織(1/4 ページ)
日本の生産性は低すぎる! 外資企業との差は、どこにあるのか。デル、マイクロソフト、グーグルといったグローバル企業を渡り歩いてきた「営業・マーケティングのプロ」に話を聞いた。
海外と比べて低いとされる、日本企業の生産性。公益財団法人日本生産性本部が2022年12月19日に発表した「労働生産性の国際比較2022」によると、OECDデータに基づく21年の日本の時間当たり労働生産性(就業1時間当たり付加価値)は49.9ドル(5006円/購買力平価換算)。これは米国(85.0ドル/8534円)の6割弱であり、OECD加盟38カ国中で27位と、1970年以降で最も低い順位となった。
なぜ外資企業に比べて日本企業の生産性は低いのか。根本の原因は何か。賃金アップや生産性の向上が求められる今だからこそ、あらためて掘り下げる必要性がある。中でも重要なのは、企業の根幹をなすともいえる営業・マーケティング組織だ。
そもそも、かつて日本企業は米国企業に対して優位に立っていた――そう話すのは、グローバル企業を渡り歩き、営業やマーケティングの最前線でマネジャーとして活躍し続けてきたグローバルインサイト合同会社CEOの水嶋玲以仁氏。ではなぜ今、ここまで大きな差が生まれてしまったのか。その原因や日本企業と外資企業との営業・マーケティングスタイルの違いなどについて、話を聞いた。
営業とマーケティングのパワーバランスに違い
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